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記憶に残りたいなら、ダイヤモンドになればいい
年末のM-1グランプリ、楽しみですね。
わたしは普段それほどお笑いというものを見ないのですが、年に一度の頂上決戦…と言われると、張り切って見てしまいます。
去年のM-1グランプリで1番笑ったのは
「さや香」です。
(最終成績:2位)
でも今年1年を振り返り
最も話題にし、最もモノマネをしたのは
「ダイヤモンド」であることに気付きました。
(最終成績:10位/決勝では最下位)
ローソンを見るたび、不自然ローソン!と言い
スーパーではこの野菜、農薬野菜かなーと言い
一方が紅茶と、あとコーヒーもね!とか言うと
一方が「もね」って止めてよ!と言う。
わたしたち夫婦の間で
すごく流行っていました。
がしかし、M-1グランプリを見ていた当初は正直、余り面白いと思わなかった覚えがあります。
一方、「さや香」のネタは俄然面白かった。
お腹を抱えて笑った…ことは覚えているのですが、どんなネタだったか詳細については覚えていないのです。
モノマネしようとしても、言葉が出てきません。
さや香は、うっすらとした記憶の向こうに揺蕩っています。
***
飲み会や、気の合う友だちとの食事など、心から楽しかったときほど、何を話したのか覚えていない、ということがあります。
たのしかったねー
ほんと、笑ったー
今年1番笑った。お腹痛い笑
…
あれ?でも、何の話で盛り上がったっけ。
え?あれでしょ。あれ。
えーとー…
なんだっけ笑
というやつ。
あれと
これって
同じなのかもしれない
と思い至ったのです。
お腹を抱えて笑ったり、大いに盛り上がって激論を交わしたりしているときって、たくさん息を吐いているから脳に酸素も足りていないし、シナプスも目まぐるしく動いている状態だから、記憶中枢まで情報が到達しないのではないか。
だから「面白かったのに何故か細部まで覚えていない」という現象が起きるのかもしれません。
と、すると。
例えば予備校の講師は「物凄く面白い授業をしてはいけない」ということになります。
面白過ぎて、生徒の記憶に残らなかったら元も子もありませんからね。
でも、全然面白くなかったらそもそも、聞いてもらえないでしょう。
どうすべきか。
ダイヤモンドを目指せばいいのです。
彼らのネタを見ているわたしたちには、まず「漫才の頂上決戦を見ている」という緊張感がありました。
また「今はそうでもないが、これから面白くなるかもしれない」という期待感がありました。
そして「時々ややウケ」がありました。
緊張感
期待感
時々ややウケ
この3つが、聴講している人たちを最も集中させ、且つ記憶に残る法則と言えるでしょう。
どうやってその状況を作るかは…
知りませんが。
知らんのかーい!もうええわ。
…
年末のM-1グランプリ
やっぱり楽しみですね。
(滑った)