ダイエットから摂食障害へ。拒食・過食166cm29kgで2度の緊急入院した記録その2
1.テレワーク中、禁酒して更に痩せる
通いで始めたテレアポの仕事が、コロナの関係で在宅オーケーになり、体力的に通勤するのも架電するのもやっとの状態だった事もあり、テレワークを開始してから、さらにどんどん体が弱っていくのを感じた。まだ過食嘔吐をする体力が残っていたが、通勤がないからとカロリー制限も強くなり、徐々に徐々に体が弱っていく。
ある日、体のどこかが悪いのではないかと思い、区の健康診断を受けたところ、肝臓の数値がとても悪いと言われた。詳しく調べてみたところ、脂肪肝。脂肪肝になるような食生活ではないのに不思議だったが、アルコールを控えるように言われた。
今思えば、低栄養からくる脂肪肝というのがあるのだが、その時の私は、先生に言われるがまま、禁酒をしてみることにした。2020年11月の事だ。
禁酒してみて再度検査したが、案の定数値は悪いままだったが。
それまで、お酒を飲んでいた分カロリー摂取もあったし、アルコールは脂肪の代謝を悪くする作用があるようで、禁酒したとたんにみるみると体重が減った。
年末には166cm39kgまで体重が落ちた。私は、43kgキープでなかなか減らなかった体重が減ったことを喜んでしまった。年末年始の親戚の集まりでの食事会への不安もあったりして、心労もあったのかもしれないが、同じものを食べているのに急激に体重が減った。
低体重になるほど、管理が強くなり、カロリーと栄養素の計算、何時に何を食べる、何時にブルブルボーテで運動する、分刻みのスケジュールでガチガチになり、精神的にも肉体的にも疲弊していく。
もうそのころには過食嘔吐する体力は残っておらず、毎日部屋での架電も声を出すのもやっとといった状態になっていく。
思考回路もおかしくなっているので、どんなにつらくても39kgまで痩せたのをもとに戻すのがもったいない気がして、同じ食生活をキープし続ける。どんなに苦しくても。
頭の中は太りたくない、何を食べたらいいのか分からなくなる事が不安だからあらかじめパターン化しておく事でいっぱい。夜に誰かとお酒を飲むことももうない。禁酒して痩せたことで、禁酒は全くつらく感じなかった。
誰かと会うこともしなくなり、毎日毎日やることは徹底的な食の管理。栄養素、塩分、水分は摂りすぎていないか、基礎代謝を落としてカロリー消費効率を下げてやしないか、どんなに疲れていても運動もかかせずにいた。全てが数字にとらわれていて、苦しいのにやめられない。
不安感ばかりがどんどんと膨らみ、あらゆることに神経過敏になっていく。
部屋のほこり、台所で母が焼くパンのにおい、雑菌も徹底的に除去するようになり、母と同居している事自体がとても苦痛だった。ここに置いておいたものがないというのにも過敏に反応し、同じ場所に同じように物を置いておかないと気がすまない。
完全に思考回路が崩壊していた。
39kgになってからは、体脂肪率は体重計では量りきれない、5%以下になっていた。体力的に限界で頭の中が管理管理でうるさくてたまらず、初めてメンタルクリニックの扉をたたくことになる。2021年2月のことだ。
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