【詩】大木の声
いつからここにあるのだろう
私の生まれるずっと前
屋根越えぐんぐん伸びてきた
手をかけなくても成長し
少しの風にはびくともしない
太い幹から次々に
枝が分かれてまた育つ
枝から枝へ新芽をつけて
手の届かない大木に
最初のうちは喜ばれ
ついに嫌われ邪魔にされ
年輪刻んだ切り株が
寂しく私に問いかける
大草原に生まれていたら
きっと邪魔にはならなくて
自由にずっと生きただろう
ありのままのその生活に
すんなり早く溶けこんで
皆に恵みをもたらして
何百年も生きただろう
でも今ある暮らしの中で
だいぶ小さくなったけど
あなたは立派に生きている
これからあなたはどう生きる
誰かのための道しるべ
誰かのために今日も待つ
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