パイナップルプル
鳳梨
は？
だれ？
梨ってんだからきっと果物だろう。
鳳凰の文字を冠する果物。
赤いのか？
美しいのか？
強いのか？
さぁどんな果物だろうか。
正解は
パイナップルなんだって。
たしかにそう言われれば見たことがあるような ないような。
僕は「パイナップルって漢字がないじゃん！変なヤツ。エッセイのネタにしてやろう」とほくそ笑んでいたんだ。
そしたら鳳梨だよ。
エッセイ書けないじゃん。
ムキッー！
で 冒頭の「鳳梨←は？」という喧嘩腰になったと言う訳。
いやまぁ調べずに投稿して「漢字あるけど？」と冷ややかな目で見られることを回避したことはまぁ良しとしよう。
でも僕は頭の中でおおよそのプロットは完成していたんだ。
それを打ち砕いた「鳳梨」をどうしてやろうか。
そんな子どもを奪われた親のような心境になったのだ。
こんなことになるとは想像もつかなかった。
僕の未来を返せ。
理不尽な復讐心が僕を包み込む。
やめろ。
僕は善人でいたいんだ。
鳳梨はなにもしていないじゃないか。
落ち着け。
心の中の僕は片膝をついて肩で息をしているような有様だ。
相手は手強い。
だから あなたも一緒に復讐を手伝ってくれ。
なぜって？
そりゃぜんけいのハートフルミステリーエッセイが読めなくなったんだよ？
鳳梨のせいで。
ほら ハラワタが煮えくり返ってきたでしょう？
わかるわかるよ。
まぁでもやはり ここは一旦僕に任せてくれ。
だってここは僕のテリトリーだから。
さて このグツグツとした暗い感情をどう解消するべきか。
まぁ手荒な事はしたくはない。
ということでエッセイでの憎しみはエッセイで晴らすことにした。
さぁ覚悟しろ鳳梨よ。
そもそも君はなんて読むんだ。
パイナップルという六文字を その二文字に押し込めるのは物理の法則に反する。
だから鳳梨と書いてパイナップルと読むことは僕が許さない。
さぁ吐け！
なんと読むんだ！？
鳳梨「ほうり です」
は？
ほうり？
ムムム。
たしかにスマホの漢字変換で鳳梨とでてきやがる。
生意気な。
僕はここまで一旦 鳳凰と入力し凰を消して 梨と入力してきたのに。
「ほうり」で一発変換できるじゃないか。
どこまでも僕をバカにしやがって。
許すまじ鳳梨。
僕からエッセイのネタを奪い 挙句の果てに面倒くさい変換までさせるとは…。
放り投げてやろうか！
鳳梨だけに。
ダメだこの程度じゃ僕の滾った復讐心が収まらない。
くそう どうすればいいんだ。
なんだかプルプルしてきたぞ。
今日は眠れそうにない。
そうだ悪口でも言ってやろう。
「やーい ほうりって名前じゃ売れないから横文字で誤魔化してやんのープップップーッ」
ふぅ。
え？
法的手段に打って出るって？
フフフ。
ほうりだけにほうりつで対抗というわけか。
まったく。
普段は暴力には頼らない僕だが、ここまでコケにされては仕方がない。
さぁ歯を食いしばれッ！
パインッ！
ではまた。
次回予告(ウソ)
「とうもろこしこしについて物申す」
の巻き。
