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休日勇者の奔走 〜そして伝説へ〜

すまん どうしても外せない用事ができた。
パパはちょっと魔王を討伐してくる。
息子たちよ 後は頼んだぞ。

というわけで僕は久しぶりに勇者となった。
ゲームの中で。

以前から楽しみのしていたドラクエⅢを買ってしまった。

こんな高価なゲームを購入したのはいつぶりか。
お小遣い制の僕にはかなりの出費だ。
元を取るべく勇者業に精を出さねば。

ゲームが久しぶりというわけではない。

最近はウィザードリィなどのDRPGを購入してプレイしたいたが どれも主人公は「冒険者」なのだ。
数多くいる冒険者の中の一人でしかない。

だからしばらく「勇者」をしていない。

広大なフィールドを歩く事もなく 薄暗いダンジョンを攻略する日々。
そんな鬱屈した生活とはおさらば。

しばらく冒険者は休業だ。

今日からは勇者として魔王を倒すべく仲間とともに広大な世界を冒険する。

ん~たまらん。


このドラクエⅢはとっても思い入れのあるゲームなのだ。

僕が初めて経験したドラクエがこのⅢで何度もプレイしている。

ファミコンから始まりスーパーファミコン、GB、携帯、スマホ、switchと数々の移植を繰り返してきた名作だ。

「ドラクエで何が一番好きですか?」の問いにⅢと答える人は多いではないだろうか。

僕は断然Ⅲがお好み。

だから 多分殆どの媒体でプレイしてきている。

飽きもせず。

勇者は何度でも立ち上がるのだ。

そして今回はただの移植ではなくフルリメイクとなっているので ワクワクは最高潮に。

今までとは違う新鮮な気持ちで勇者になれる。

感謝。

町の名前やモンスターはもちろん 武器や魔法の名前まで全て覚えている。

原作と違うところを確認しながら進められるのは 歴戦のおっさんにのみ許された特権なのだ。


とういうわけで勇者に転職したのだが。

この多忙な日々のどこに冒険をする時間があるというのか。

僕が仕事に育児にとサラリーマンパパ業をしている間に魔王にゲーム内の世界が滅ぼされてしまうぞ。

え?
魔王は待ってくれるって?

なんて良いヤツなんだ。

優しく討伐してあげよう。

それまで玉座に座って待っていてくれ。


というわけで僕は冒険ゲームの時間を絞り出さねばならぬ。

平日はまぁ難しい。

だから僕は休日に勇者となる。


今日ほど 平日に休みがあるシフト制がうれしいと思った事はない。

待っていろよ魔王。

歴戦の勇者である僕がサクッと討伐しようぞ。

あ、でも色んなところに寄り道するだろうし ゴリゴリレベリングするかもしれないからしばらく待ってね。

そっちもちゃんと鍛えていないと恥をかくぞ。

勇者は歯ごたえを求めているのだから。

簡単にはやられてくれるなよ。


しっかし音楽が懐かしい。

最高だ。
エモい。

スーパーファミコン版が発売された当時 兄がプレイするドラクエⅢを後ろから眺める事しかできなかった勇者見習いは こんなにも立派な勇者になった。

子どもの頃はよく妄想に励んだものだ。

眠れぬ夜はラリホーがあったらいいのに
学校にルーラ(瞬間移動)でひとっ飛びしたい
猫にバイキルト(攻撃力上昇)をかけて猫パンチを強化したい
墓場でザオリク(死者蘇生)してみたい
ラナルータ(昼夜逆転)で世界は大混乱
アバカム(解錠)+レムオル(透明化)で泥棒しほうだい

魔法というのは恐ろしいモノだな。
そりゃ子どもはワクワクするよ。

大人になった今なら

ヒャド(氷生成)で原価ゼロかき氷屋をオープン
スカラ(防御力上昇)+バイキルトで格闘技で勝つ(相手にはルカニ(防御力低下)をかける)
ピオリム(素早さ上昇)で陸上競技を総ナメ
ベホマ(完全回復)でクリニック運営

あーやだやだ。
大人ってのはロマンがない。
せっかくの魔法が泣いてるよ。



と、ここらで「えー!ぜんけいさんゲームばっかりしていたらエッセイ書けないじゃん。一日でもエッセイが読めないなんて無理ー!」という悲鳴が聞こえてきそうだ。

いや 聞こえた。

フム。
たしかに某有名漫画がゲームのせいで原稿が遅れるという事があったと聞くが そんな心境になるのかもしれない。

でも ちゃーんと書くからご安心。
勇者兼noteクリエイターとして休日は濃密な時間を過ごす所存でこざいます。

手抜きせずいつも通りの適当全力投球で書きあげる。

さぁいっちょ伝説でも作るかな。


おっと そろそろ町のツボとタンスとタルを調べる仕事に着手しないといけないのでこの辺で。

ではまた。



次回予告(ウソ)
「勇者の仲間は名前のセンスがない」
の巻き。



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