3秒ルール
3秒ルールをご存知だろうか。
食べ物が床に落下しても3秒以内に拾えばセーフ。
そういうルール。
5秒という地域もあるようだ。
でもね。
やめた方がいいみたいだよ。
床に雑菌がいれば1秒でも床に接地した瞬間に きっちりと雑菌が移っているんだとか。
どっかの大学のえらい人が実験して証明したらしい。
だから3秒ルールは撤廃して「床に落ちた物はゴミ箱行き」というルールを遵守されたし。
え？
床をピカピカにしておけば問題ないって？
まぁたしかにそうだ。
僕は雑菌が目に見えないタイプだから見た目の綺麗さには惑わされない。
ちょっと除菌シートで拭いて納得しているなら3秒ルールで食べたらよろしい。
しかし 僕は雑菌を舐めてはいない。
あ、いや物理的にベロでペロペロ舐めていないって意味じゃないよ？
侮ってはいないということ。
奴らはそんなに簡単には滅することはできない。
まぁ目には見えないから僕の想像だけれども。
ほんとは「ぐぇーやめてくれぇ」とちゃんと滅菌されている可能性もある。
とにかく そんな不確かな情報に命は掛けられない。
え？
一粒3,000円のチョコでも3秒ルールを無視するのかって？
ムムム。
そ、それはなんとも悩ましい問題だ。
うーん。
雑菌は間違いなく付着しているのだろう。
大学のひまな人が言っているのだから。
しかし それは3,000円を捨てるほどの雑菌だろうか？
目に見えるほどの雑菌がわちゃわちゃしていたらなら。
迷わずに捨てると思う。
しかし しかしだ。
見た目は美しいままに実に美味しそうだ。
床に落ちたからといって捨てるのか？
3,000円を？
いいや。
そんな罰当たりなことはできない。
もったいないおばけがくるぞ。
僕のフーフーは雑菌など蹴散らすに違いない。
だから僕は丹念にフーフーをして美味しくいただく。
落ちてから10秒でも食べちゃうかも。
以上のことから3秒ルールは落下物の価値によって変動する ということがわかった。
うむ。
では次に落下物の素材で差はでるのか ということを検証していく。
先の実験では3,000円のチョコが登場した。
チョコはツルッと滑らかな為、雑菌が付着しにくい印象を受ける。
だから値段も相まって3秒ルールを適応してしまった。
では もっと雑菌が付着しやすそうな物だったら？
例えばそうカステラはどうだろう。
落下後は表面積の広い部分が床に接地する。
床との接地面積が広い。
この条件で一切れ3,000円のカステラが床に落ちた。
さぁどうする。
んー。
悩むなぁ。
柔らかいし床に接地した部分を千切って綺麗な部分を食べちゃうな。
3秒ルールの穴をついたような結果にはなったが 一応3秒ルールを適応できるとしていいだろう。
では ひとつ3,000円のまんじゅうならどうだろう。
ちょっとねちゃっとしているやつね。
もったら手を洗わないとスマホが触れないようなイメージね。
さぁどうする？
ふーむ。
これは難問だ。
カステラの時と同じで柔らかいので千切ることも可能だ。
しかし。
まんじゅうは丸い。
落下時に転がっている可能性が高い。
接地面を特定することが非常に困難である。
さぁどうする。
ひとつ3,000円のまんじゅう。
んー。
食べないかな。
ここまで素材の検証してきたけれど 僕は3秒ルールの真実に気が付いてしまったかもしれない。
問題の本質は現在の所持金(懐事情)によるということだったのだ。
いくら3,000円の高級菓子でも所持金が100万円なら
迷わずに捨てるだろう。
ちなみに一番厳しい条件は 舐めていた飴ちゃんを床に落としてしまったケースだ。
もう目に見えてホコリやらが付着している。
これを改めて口に入れるのは相当な覚悟がいる。
でも100円しか所持金がなく100円の大好きな飴ちゃんだったなら。
舐めるんじゃないだろうか。
先の実験でいうなら なけなしの3,000円で買ったまんじゅうを拾って食べるかということ。
食べるなこりゃ。
3秒ルールは所持金の100％に近い値段の物ほど拾って食べちゃう。
まぁこのあたりが限りなく正解に近いのではないだろうか。
うんうん。
なんだかしっくりきたぞ。
だから床に落ちた物をすぐに切り捨てられる人はお金持ちということだな。
なーるほどなーるほど。
なっとくなっとく。
僕は3秒ルールをコッソリと実践していくほかなさそうだ。
トホホ。
それにしても3,000円の まんじゅう 食べてみてぇな。
寿司が何皿食えると思っているんだ。
落ちたぐらいじゃ捨てられないよね。
3秒間だけ好きなだけ食べられるっていう3秒ルールだったらよかったのに。
世の中思い通りにはいきませんな。
ではまた。
次回予告(ウソ)
「3秒で物を拾うのはかなり厳しいことに気付く」
の巻き。