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シン・ウルトラマンは万人受けしない。
今回はシン・ウルトラマンです。
![](https://assets.st-note.com/img/1738577158-iUj8B5byGQump0d7wJahNErC.jpg)
本作はシン・ゴジラのヒットを受けた庵野秀明の老後趣味シリーズの1本。
庵野秀明は帰ってきたウルトラマンの方が好きらしいけど、ウルトラマンを映画化。
庵野秀明はウルトラマンの何が好きだったのか?
そもそも庵野秀明はウルトラマンの何が好きだったのでしょうか?
本作を観れば少し判るはず。
まず、彼はウルトラマンになりたいんだと言う事。
自主制作映画でも判るように、彼はウルトラマンになりたい、変身する前の人間には興味なんて無く彼は変身後のウルトラマンに憧れを抱いている。
普通、ヒーローに変身出来る主人公に憧れると思うんです。
原作では、命を失った主人公と合体融合彼の精神性をメインとした男としてストーリーは進む。
本作は、命を失った男に擬態しているので人間と言うものを理解しておらず、ストーリー進行と共に人間を理解する。
ウルトラマンは人間に擬態しているだけで彼の精神性は全く引き継いでいない、これは人間には興味が無く、ただウルトラマンだけを描きたいと言う事ではないでしょうか。
また、ここからはウルトラマンに限ったはなしでは無く、次作仮面ライダーにも繋がった話ですが撮影中の偶然が好きと言う点も挙げれるのではないでしょうか。
原作ウルトラマンは、制作費が潤沢にあった訳ではなく、特撮費を捻出する為少々のNGシーンは、再撮は難しい為そのまま使われている。
その偶然がかなり庵野秀明は好きだったと語っています。
が、苦言を言う様ですが原作にあったNGシーンをわざわざ再現するのは、それはちょっとどうなの?ウルトラマンの好きなシーンってそれ?と思ってしまうんです。
政治的意図は無い。
庵野秀明と言う人は政治的意図を作品に持ち出す人では無いと言う事も本作を観れば分かりやすい。
原作は分かりやすく反戦で左寄り、登場キャラクターも政府側では無く公安出身とかでは無く時には怪獣に同情し、大量破壊兵器を嫌悪するなどを描いてきました。
が、本作にはそれがオミットされ主人公は公安出身、登場怪獣の多くは大量破壊兵器と言ったウルトラマンのメッセージが失われてしまった部分もあります。
メッセージ性が薄まり見やすい作品なのかと言えばそうはならず、会話劇中心だが、キャラクターの掘り下げ不足の誰にも感情移入しにくい作品になってしまいました。
主人公達のチームも現場に到着してもテントに籠もりペラペラ喋るのが基本。
自衛隊の皆さんだけが奮起してるイメージ。
仕事しろや。
オープニングは最高
上がる所は随所にある。
オープニングのウルトラQなんて最高。
サクサク怪獣が出てきてコレはコレで対処しました。 コイツはどっか行ったみたいなのをサクサクやって行く。
ここの話が観たい!!って思うくらい引き込まれるシーンだった。
スペシウム光線に暴力性を出す。
ウルトラマンの必殺技としてスペシウム光線があります。
本作のスペシウム光線は発射する時のアクションにかなりの暴力性を感じさせるんです。
秀逸な怪獣達
怪獣達は本作は素晴らしかった。
自分の名前しか言わない、絶対にヤバイ奴ゼットン ミームの化身メフィラスと面白いキャラクターが沢山。
メフィラスはメフィストとしての悪魔の甘言を人間にする所がとても良かった。
最後に
そんな感じで今日は以上ですが、皆ニコニコな映画では無く、歪な部分があるカルト映画的な作品になっています。
まだまだ話せる内容は沢山あるので、それに関してはとても面白い作品と言って良いと思います。