WHOが緊急事態宣言した『エムポックス』とは?
みなさんこんばんは。
暑さに負けないためにトンカツで英気を養ったおります。
どーもMittsuです。
本日は、WHOが緊急事態宣言した『エムポックス』について紹介していきます。
そもそも『エムポックス』は、日本では『サル痘』と呼ばれていましたが、令和5年5月26日に感染症法上の名称が変更されました。
サル(猿)という呼称をmonkeyの頭文字のMと天然痘を英語表記であるポックスウイルによりエムポックスと変更されたためです。
エムポックスは、ザイール(現在のコンゴ民主共和国)で初めて人から人への感染が報告され、2022年に日本でも感染者が報告されてからこれまで100名以上の報告があります。
ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属のエムポックスウイルスで、
コンゴ盆地型(クレードⅠ)と西アフリカ型(クレードⅡa及びⅡb)の2系統に分類されます。
アフリカに生息するリスなどの齧歯類(げっしるい)をはじめ、サルやウサギなどウイルスを保有する動物との接触によりヒトに感染するとされています。
また、感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む。)、患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露、患者が使用した寝具等との接触等により感染します。
日本ではこの性的接触により感染者が増加してるのではないかと予想されています。
皮疹の痂皮をエアロゾル化することで空気感染させた動物実験の報告があるものの、実際に空気感染を起こした事例は確認されていません。
国内では、2022年7月25日に、国内1例目の患者が報告され、2023年以降も、患者の発生が続いており、現時点で248例の症例が確認されていますが、ここ数ヶ月の報告はない状況になっています。
通常6~13日(最大5~21日)とされています。
・発熱、発疹、頭痛
➡︎1-3日後に発疹が出現します。
・皮疹
➡︎皮疹は顔面や四肢に多く出現し、徐々に隆起して水疱、膿疱、痂皮となります。
・リンパ節腫脹
➡︎リンパ節腫脹は顎下、頸部、鼠径部に見られる。
などの症状が0-5日程度持続しますが、多くの場合2-4週間持続し自然軽快するものの、小児例や、あるいは曝露の程度、患者の健康状態、合併症などにより重症化することがあります。
また、皮膚の二次感染、気管支肺炎、敗血症、脳炎、角膜炎などの合併症を起こすことがあります。
※エムポックスでは手掌や足底にも各皮疹が出現することなどが、水痘との鑑別に有用とされる。
・発熱やリンパ節腫脹などの前駆症状が見られない場合があること
・病変が局所(会陰部、肛門周囲や口腔など)に集中しており、全身性の発疹が見られない場合があること
・異なる段階の皮疹が同時に見られる場合があること
以上の3点が指摘されています。
水疱や膿疱の内容液や蓋、あるいは組織を用いたPCR検査による遺伝子の検出します。
その他、ウイルス分離・同定や、ウイルス粒子の証明、蛍光抗体法などの方法が知られています。
基本的には対症療法となります。
国内で利用可能な薬事承認された治療薬もありません。
欧州においては、特異的治療薬としてテコビリマットが承認されており、我が国においても同薬を用いた特定臨床研究が実施されています。
天然痘ワクチンによって約85%発症予防効果があるとされています。
流行地では感受性のある動物や感染者との接触を避けることが大切です。
日本では古くからワクチン接種がすすめられており、 撲滅された天然痘ですが改めてワクチンの重要性がとわれています。
以上、エムポックスの緊急事態宣言があったため、疾患についての紹介をさせていただきました。
本日はここまでです。
それではおやすMittsu💤