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【おてつたび】智頭で学んだこと

智頭町複業協同組合のおてつたびに参加した。

募集自体はDIYチームで、2日ほどDIYのお手伝いをした。
その後はDeep Forest Boxという、林業家が全国から集まるイベントの運営や写真撮影などのお手伝いをした。

裏方だったが、そのイベントの講演を拝聴したり、伐倒の様子を見学したりさせてもらえた。
色々と学びがあったので、以下で述べていく。


イベントに参加しての感想

林業ってすごい。

林業というものが実際どんなお仕事なのか、
林業家が何を考え、何を目指して働いているのか、
今まで見たり聞いたりしたことはなかった。

実際に森の中へ

未来に、後世に豊かな自然を残し、
また土砂災害などから現代の暮らしを守ために
日々森林と向きあっておられることを知り、
単純にかっこいいと思った。

智頭町における基幹産業としての「林業」が
地域やそこに住む人々の暮らしに与える力を垣間見た気がした。

そうやって持続可能な林業を模索していく様も、
現代社会に通ずるものがあるところがあり、
社会の縮図のようで面白いと思った。

智頭という町

そして、智頭という町について。

雪降る日の町並み。静かで好き。

何よりも人があたたかい。
やわらかいと言うべきか。
物理的とか雰囲気とかということではなく、とても柔軟という意味で。

それを1番に感じたのはとあるカフェに行ったとき。

お昼の時間帯で忙しそうな中、食器を洗っていた人が「私ここのスタッフでも何でもない」とおっしゃった。
近所の方かお客さんか(詳しくは忘れましたごめんなさい)で、
忙しそうだから手助けをしているとのこと。

お節介かもしれないけど、
大変そうだし少しでも楽になって欲しいから手助けをする。

なんてシンプルな動機だろうと、感動した。

私は手助けに行ったらかえって邪魔かなとか思って、なかなか動けないタイプ。
その人の、他のために行動できる行動力はもちろん、
その親切心を行動に移せる関係性が何よりも素敵だと思った。

行動力を受け止められるお店の人の寛大さ。
人の純粋な親切をありがたいと受け取れること。

イベントの中で林業家の方や智頭町複業協同組合の代表の方が、
「弱さを見せられる関係性の構築」が重要だとおっしゃっていた。

まさにそうだと思った。

状況を見て柔軟に手助けをし、柔軟に頼ることのできる関係性がこの町ではつくられているんだと思った。

同じようなことを、
終電に間に合わない人がいるとき、すぐにシェアハウスの空きを利用して泊まることができるよう算段していた複業組合の人を見ている時にも思った。

私は個人的に、やわらかいものは正義だと思っている。
思考も物理も物腰も。
その素敵なやわらかさが、
この町に住む人や複業組合にはあるんだなぁと思った。

この学びに通じて

智頭ではまたここに来たいと思える雰囲気や、
実際来てもどうにか居させてくれるのでは?という
ある種の安心感を感じられた。
それは智頭という町が魅力に溢れていることと、
組合の方々の温かさに起因していると思う。

そしてシェアハウスという存在。
「最低限、寝る場所はある」という状態の「最低限」って簡単なことではないけれど、それが実現している。
しかもそのシェアハウスは、冬場仕事ができないときに林業家などに来てもらい、雇用も実現しつつ行われるDIYによって整備されているという。

一石何鳥だろう。
すごく賢い仕組みだと思った。
こういう面でのやわらかさにも感動した。

ここで私の個人的な興味とかの話になる。

私が考えたこと

私は大学で看護学を勉強していた。
看護師になるための勉強だけではなく保健師になるための勉強もしていたため、公衆衛生学なども学んでいた。

その中で存在を知った、DVを受ける人、精神疾患になる人、介護に追われる人、虐待を受ける人、自殺する人、不登校になる人。
良い悪いは全くなくて、純粋に色々な境遇の人がこの世の中には居ることを学んだ。

でもそれはあくまで「事例」であり、
実際にそんな境遇の方に会ったり支援をする機会は、学生の段階ではほぼなかった。
様々な境遇の方が居る中で、
もっと人生の選択肢が多ければ、支援が必要な状況にはならなかった例もあるのではないかと考えるようになった。

DVや虐待を受けている人だったら、遠くに逃げる。
不登校になった人だったら、一旦学校から離れて他の地域や他の人の生き方を見てみる。

実現が簡単か難しいかは別として、単純に今自分が置かれている状況だけが全てだと思わないで欲しい、と思った。

それは、自分の実体験とも通ずるものがある。
その詳細は下の記事に。

「死にたい」ではなく「逃げたい」と思えること。
つらいとき、一旦目の前の世界から離脱して、異なる世界を見てみること。

その逃げ先の選択肢として、智頭という町はそのやわらかさから、
適しているのではないかと思った。
本来、逃げ先はどこでもいいんだけど、やっぱり受け入れてくれる体制があると逃げやすい。

そんな居場所づくりを、この智頭から広げていけそうな、そんな可能性を感じさせてくれた1週間だった。

智頭町複業協同組合の方々、
イベントでお話をきかせてくださった方々、
仲良くしてくれたおてつびとの皆さん、
素敵な経験をくださり、ありがとうございました。
また行きます。

お気に入り写真集

桜並木。春花見したい。
山がすぐそばにある。スギとヒノキの見分けは完璧(たぶん)。
宿泊したゲストハウス「楽之(たのし)」の照明。めっちゃいい泊まり心地だった。
旧山形小学校。木造校舎最高。
かわいい!!
同じく旧山形小学校の本棚。
恋山形駅。ショッキングピンク過ぎる。おもろい。
真冬早朝の鳥取砂丘。うっすら積もった雪がきれい。
杉神社の滝。
こういうとこ撮ってまう。

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