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【小児科コラム】一夜漬けは結局無駄になる? 記憶の脳科学

試験が迫ってきたけど、まだ十分に勉強ができていないから徹夜で勉強する。
そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。
この一夜漬け、非常に大きなデメリットがいくつもあり、決してお勧めできない勉強法なのです。
今回はなぜ一夜漬けを避けるべきなのかを解説していきます。

■一夜漬けを避けるべき理由1 試験当日のパフォーマンスが落ちる


一夜漬けで勉強すると当然ながら睡眠をほとんど取らないことになります。睡眠不足が体に与える影響はみなさんが想像するよりもかなり大きなものなのです。
睡眠を削ることで集中力や注意力、判断力といった試験に必要なパフォーマンスは軒並み低下することが知られています。
ドイツのリュベック大学の研究では以下のような報告がされています。

集まった被験者に超難問と言われるような難しい問題を見せます。
その後被験者を2つのグループに分けます。
① 8時間睡眠を取ってから問題を解いたグループ
② 8時間徹夜で勉強してから解いたグループ

一夜漬けで勉強した方が正解率は高いと思いがちですが、
実は睡眠を取ったグループでは正解率は60%、徹夜したグループは20%という結果になったのです。
徹夜で知識を詰め込むと単純な暗記はできるのかもしれませんが、睡眠不足のためにその知識をうまく使うことができなくなったり、ひらめきが必要な問題に極端に弱くなったりと、デメリットが非常に多いのです。
ケアレスミスも当然多くなるため試験を一夜漬けでなんとかしようとするのはかなりリスクの大きい行為であると言えるでしょう。

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