息子の長すぎる服薬訓練
発達障害の息子は、たいていの物事においてものすごく不器用なのですが、特に、服薬管理ができないのと、自分の最低限の身の回りの世話ができないのが大きな課題だと思われます。
特に、今の自分には薬を飲むのは不可欠だという事を認識してほしいです。
なにしろもう一年近く、朝晩、食後に飲んでいる薬を、今でもおもしろいくらいに「毎回」忘れるのです。なんででしょうか…。飲みたくない気持ちが強すぎるのかもしれません。
テーブルの上、目の前に薬が置いてあるのに、目に入らないようで、食事がすむとさっさと席を離れます。しかも何度リマインドしても、服薬のため戻ってくるのが面倒らしく、後で飲むと言いますが、もちろん一瞬後には忘れるので、しつこく言う必要があります。
薬を飲んでも、まだ油断はできません。昨日は、3種類を1錠ずつ飲むはずが、2種類で3錠飲んでありました。色とか大きさ、シートや薬効も違うのに、3つ飲んだからOKと思ったようです。薬の種類は何度も説明してありますが、違いが分かっていないようです。朝の薬と夜の薬を間違えて飲んでいた事もありました。
とはいえ、最近ようやく、薬を飲む必要性を理解しただけでも、大きな進歩と言えます。
数ヶ月前は、何度も、私の目の前で飲んだふりをして手の中に隠し、後で床とか、ゴミ箱に捨ててあるのを発見したりもしました。スパイかと思いました…。口の中に入っているのを確認しても、後で捨ててあったりしました。ひどいときは、洗濯乾燥の終わった洗濯機の中から、洗われて乾燥され、色褪せてちょっと縮んだ薬を見つけた事もありました。
息子が服薬の必要性を実感したのは、三泊四日の夏キャンプの後です。薬を絶対飲み忘れないように、小分けし日付も書き、同行なさる別の保護者の方にも服薬のリマインドをお願いしました。
キャンプから帰って駅に迎えに行くと、息子は不安感がひどくてパニック状態になっていました。本人は薬を全部飲んだと主張していましたが、あとで洗濯カゴの中から、ひとつも飲んでいない薬を発見しました…。
そういう訳で、服薬しなければ、うつとパニックになって引きこもることは本人も分かっているのですが。
次回からは薬局でお年寄りのように一包にまとめて出してもらおうと思います。それをお皿に入れて食事の一品として認識してもらおうかと。それでも飲まなければ粉にして食事に混ぜるか…。
いつか、独り立ちできる日は来るのでしょうか。