
冴え渡る 《詩のようなもの》
波濤の見える絶壁に立ち、
岩礁を打ち砕く波音を聞く。
荒れ狂う海は、迸る熱情に似て、
立ちはだかる岩の壁に、
躊躇いもなく、
ぶち当たっては弾け散る。
繰り返し、繰り返し、
諦めを知らぬ負け犬のようでありながら、
少しずつ、少しずつ、
強きものを知らず知らずに弱らせていく。
自分はというと、
もう何度も死んだのだ。
しかし、その度、
蘇っては立ち向かった。
不死の心のみを信じて、
死をも越えて、
生を惜しまず。
猛々しい海風、
潮の匂いが立ち込めて、
荒波の音は、
私をどこまでも強くさせる。
冴え渡る、
澄んだ夜の星空を見上げて、
北斗七星を探せば、
見つかるだろう、
磁針が差す海の果て。
この心が、迸る熱情に駆られる、
その先を。
