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L'automne 秋

ヴィヴァルディ(1678-1741)作曲

協奏曲集 op.8「和声と創意の試み」第1-4番『四季』

《秋》第1楽章

イタリアの音楽家で、18世紀初頭にヴェネツィアで活躍しました。
彼は作曲家でもありました。
この楽章では、農民が豊作を祝い、歌って踊ります。


春夏秋冬を描写する14行詩:ソネット

「秋」 AUTUNNO
第1楽章

A  村の若者は歌と踊りで祝う
 Celebra il Vilanel con balli e Canti
  豊作の大いなる喜びを
 Del felice raccolto il bel piacere
B  みなバッカスの神酒にほほ火照らせ
 E del liquor di Bacco accesi tanti
C  眠りの中で愉悦を終える
 Finiscono col Sonno il lor godere.

ヴィヴァルディ 赤毛の司祭 「四季」のソネット



ソネットを音で表現するビバルディの作曲手腕

ビバルディは、「標題音楽」というジャンルに引かれていた。標題音楽とは、内容を示す題や聴き手を導く説明などを添えて物語を伝える音楽のことをいう。ビバルディの代表的な標題音楽は、1725年に発表された協奏曲『四季』で、それぞれの曲にはソネット(14行詩)が添えられていた。このソネットが、音楽の描こうとする世界に光を当て、協奏曲の物語性を高めている。

『四季』のビバルディ、20世紀半ばまで200年も忘れ去られていた | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト



聴いて発見

バロック時代《対比》が、わかりやすく音楽に表現されています。

● 協奏曲としての対比:独奏 VS 総奏
● ニュアンスとしての対比:フォルテ VS ピアノ
● テンポの対比:アレグロ(速) 急-緩-急の3楽章構成
● 音の高さ:オクターブを変えて対比させる

(例)
1-3小節目:フォルテで高い音
4-6小節目:ピアノで1オクターヴ低い音





《ブエノスアイレスの四季》アストル・ピアソラ

17-18世紀のビバルディ VS 20世紀のピアソラ



時代も場所も飛び越える音楽の力を再認識させてくれます


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