James Case-Lealの「Inside my Eyes」を鑑賞する
少し前になってしまうが、旧市街的な場所の隅っこに位置する初めて訪れるギャラリーで、James Case-Lealというアメリカ人のアーティストの展示を見た。ギャラリーの閉館まで30分もないのに、2つの展示が行われていて、正直、両方を堪能することができるのか心配だったが、幸いなことに1つは全くタイプではなく、これから紹介しようとしている展示に集中することができた。
展示内容を簡単に言ってしまうと、様々な「稲妻」、で終わってしまうのだが、それではあまりにも素っ気なく味気ないので、いつも通り、アーティストのBioと展示案内の抜粋から行こうと思う。
それでは作品へ移ろう。
このほかに、エメラルドグリーンの稲妻と、稲妻のない空の大型作品が2つあったが、心により訴えかけてくるのは、ご紹介した作品のみだった。
どのように作成されたのか気になったので、ギャラリーの方に尋ねたところ、「作家はニューメキシコでたくさんの稲妻を撮影し、その稲妻だけをカットしてキャンバスに載せ、50層のスプレーをかけ、レーザー処理をしているんです。稲妻のない作品は30層のスプレーでできています。」とのことだった。
「ほ~っ、色々な作品作りの方法があるものだ」と感心したが、そもそも、なぜニューメキシコまで稲妻を撮影しに行くのかが分からなかったので、ちょっとニューメキシコ州の気候について調べてみると次のような記載がある。
アメリカ在住、もしくはしょっちゅう仕事や観光で訪れる、という方には周知の事実かもしれないが、何しろシマ子はメキシコ滞在の帰りのトランジットでアメリカに一泊しただけで地理にも疎いため、今回、この展示を見て、初めてニューメキシコに雷雨が多いことを知った。
であればこのアーティストがわざわざこの地に稲妻を撮影しに行くのも頷けるわけだ。
アートを通して全く関係ないことを学ぶこともあるものだ、と改めて梯子ギャラリーをしている自分のアフター5(6かな)を肯定した夜だった。