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北欧のKongsfjordについてのアート作品を鑑賞する

先日、仕事上で非常に理不尽なことがあり、まだ火曜日だというのにむしゃくしゃして早引きし、とあるギャラリーにSvalbard諸島のKongsfjordenからノルウェーのKongsfjordにかけての海域・フィヨルド内で撮影された写真、イラスト、木材を使ったオブジェに関する展示を見に行った。
北欧にめっぽう弱いシマ子は、北欧に関するイベントがあるとなぜかすぐに嗅ぎ付ける習性があり、これも、FBを開いたとたんにお勧めされたイベントで、会期が1週間と短いため、かえって理不尽なことがこの日に起こってよかったのだ、と鑑賞後に自分に言い聞かせることにした。

Svalbard諸島と聞いて、「あぁ、あそこね」とピンと来る人はそれほどいないのではないかと思う。
私の夢の一つに、「アイスランドでオーロラを見、パフィンを間近に眺めること」というのがあるので、その辺の地図は結構入念に眺めているが、アメリカや中南米には詳しいけれど、そっち方面はさっぱり、という方のために、まずは簡単な地図を載せておこうと思う。

Svalbard諸島のKongsfjorden(ネットより)
NorwayのKongsfjord(ネットより)
両地点の距離(Google Mapsより)

つまりは、Norwayの北から北極海方面にかけての雄大な自然の中で生み出されたアート、ということになる。
ちなみに、写真家の作品については、インスタやネットやドキュメンタリーの映像で難なく出会えそうな雰囲気があったので、勿論素晴らしいのだが、割愛する。
私が気に入ったのが、イラストを描く妻と木材を使ったアートを作る夫が手掛ける作品だ。鑑賞時には私しかいなかったため、入念な説明をしていただき、4~50分は話していたと思うが、このイタリア人夫婦は新婚旅行でNorwayのKongsfjordを訪れ、その土地に恋をし、16年前に移住して今に至るそうだ。奥さんの方は、もともとはミラノの芸術学校を卒業後にグラフィックアーティストをされていたそうだが、「もうミラノには未練がなくなった、Kongsfjordで暮らしたい」という気持ちが、中年の危機とでもいおうか、そういった時期に芽生えて大きくなり、結婚の翌年に夫婦で移住して今に至るという。

ちょうどシマ子も中年の危機真っただ中で、フランス語の勉強の休憩時間中に「あぁやっぱり、老後はフランスの片田舎に引っ越して、こんなことやあんなことをして暮らしたいな」とか「日本で着物を着て生活するのもいいけれど、年の半分くらいは、北欧の人っ子一人いないような場所で静かに暮らしたいな」とかいう幸せな妄想を繰り返し、現実逃避しているため、その奥さんのおっしゃった「もうミラノには未練がなくなった、Kongsfjord暮らしたい」という言葉に何度も深く頷き、世間話が止まらなくなてしまった😆

では、作品の紹介へ移ろう。
世間話が止まらなくなった後、奥さんに素性を明かし、写真を撮らせてもらったので、殆どが奥さんの作品の紹介になってしまうが、夫の方の作品をご覧になられたい方は、最後に彼らのHPのサイトを貼るので、そこからご覧いただければと思う。

パフィンや渡り鳥のイラスト作品
近景
上の作品を吊るしている木の根のようなものを別の角度からとらえて版画にした作品。イタリアにはない低木で、ほぼ地を這う根のような小さな植物だそうだが、それを敢えて大きな木のように描いた、とおっしゃっていた。
先住民族のSami人が使う太鼓をイメージし、中央に太陽、そして月や風、大地等の彼らの伝統的な柄を色々な色で版画にした作品。紙は敢えて手で楕円に切り、柔らかい雰囲気を出したそうだ。また背景の黒い紙はかなり厚地で、この地方のSamiの家庭では、現在でも雨や風を防ぐのに用いているとのことだった。
少し近景。中央のクロスが太陽の意味だそうだ。
ピンボケした近景。クリーミーな色合いで凄く好みだった。
これが、奥さんとしては、最もSamiらしい柄なのだとか。

Samiについて少し触れた過去の記事↓↓↓

トナカイたち
トナカイの版画
写実的ではない作品もある
Kongsfjordの海の色、波の動き、飛沫などを版画にした作品。写真家の作品で様々な海水の色を目の当たりにしたが、本当に、天候によって、これくらい、海水も氷山も色が変わるのだ。

次に、夫婦の合作へ移ろう。

ピンボケだけれど、木枠が旦那の手仕事
この箱のようなブックカバーのようなものが旦那の作品
全景
これこれっ!凄く可愛くないですか?こんなトランプとかノートがあったら絶対に買いたいっ!
本当に全部可愛い!
皆さんの好みはどちら?

最後に、写真家の作品の雰囲気も少しだけ載せておこう。

こちらの右上の作品が最高に美しかった。こんな美しい光景を目の当たりにできたら、即死してもいいと思う。あとはもう知らないっ😂

奥さんのClaudiaさんのアトリエのHPはこちらからどうぞ。
Kongsfjord engraving atelier


Kongsfjordの町は、写真で見る限り、稚内と割とよく似ており、道産子としてはかなり親近感を覚えた。
いつかKongsfjordを訪れることがあれば、事前にアポを取ってアトリエを訪れたいと思う。

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