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ギャグショートショートB

 私は好きになってしまった。彼さえいれば、何年でも生きていける気がする。どうかいつまでもアジア出身の彼がわたしのもとへやって来られるように、世界の平和や各国の協力関係が保たれていてほしいものである。
 春の陽気に照らされて、肌触りは柔らかく、どこか冷たいようであたたかい。乾きも滑りもあって忙しい体をしていた。時間が経つとかまってほしいのか顔色を黒っぽく変えていく。そんな彼をいくらでも取り込むことができるような気がした。
 私は彼のことをバナナと呼んだ。


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