本『君のクイズ』(著)小川哲 感想
本屋大賞2023の6位になった
小川 哲(さとし)さんの小説
『君のクイズ』です。
物語は、
第一回「Q−1グランプリ」の
ファイナリストとして
主人公の“僕”と本庄絆が
挑戦しますが、
最後の問題で本庄が不可解な解答をし、
物議を醸します。
どうしてそうなったのか、
“僕”は今までのクイズ人生を回想しながら、
真実を突き止めようとします。
『君のクイズ』
著 小川 哲
朝日新聞出版
素晴らしい作品でした。
殺人が起きている訳ではないのに、
ミステリー、
スリリングさもありました。
この本を読んで印象的だったことを
3つにまとめますと、
① クイズ王の裏側
読んで、
テレビ番組に出ているような
クイズ王たちの裏側を少し知ることが
出来ました。
クイズプレイヤーたちは、
クイズ研究会に属し、
クイズ問題集を解き、
目に入ったものを吸収し、
どんどん知識を増やします。
それだけではなく、
問題が出題され、
そのなるべく早い段階で推理し、
ボタンを押し、
解答する。
こんな風にクイズと
向かい合っているのだと思うと、
また違った角度から
クイズ王番組を
楽しめそうです。
② 東大卒の著者小川哲さん
クイズプレイヤーは、
やっぱり・・・
頭が良い、
勉強が出来る、
有名な大学に行っている、
というイメージですが、
著者の小川哲さんも東大卒なので、
作品のあちこちに
知識や考える人の考え方が
散りばめられています。
そして、作中には
「なんだろ、それは?」というような
自分では巡り合わないであろう
クイズの問題と解答が書かれてあり、
読み終わった後は、
知識が増えていて、
なんだか得した気持ちになれます。
(でも、すぐあいまいになってしまいそう・・笑)
③ 真実を知りたい
人が死んだり、
消えたりしたわけではないのに、
謎が気になってしまいます。
主人公とともに
真実を知りたくなります。
どんどん読み進めて、
あっという間に
読み終えました。
夏休みになり、
子どもたちにテレビを取られ、
本ばかり読んでいます。
苦手な漫画にも手も出してみましたが、
結構漫画も映画のようにダイナミックで
面白いです。
そちらも後々ご紹介したいです。
とりあえず、
気になった方はぜひ
『君のクイズ』
手にとってみてください〜。