地域連携医療の落とし穴

病気が判明するまで、私は町医者のたらい回しに遭いました。

初めによく行っていた医院に相談すると、医者はすぐさま顔色を変えて「うちじゃ見れないから整形外科でも行けば」と言いました。紹介状もなく、私はそこから近い整形外科へ行き、それまでの経緯を話しました。するとそこの医師からは、ヘルニアの疑いがあるからとレントゲン・CT・中病院でのMRIなどの受診を勧められ、挙句、何も問題なはないからと緩和に使用する劇薬の鎮痛剤と筋肉に塗る薬の処方で数ヶ月を過ごしました。何度通っても経過は変わらず、ただ、経過を見ないとわからないからと説明を受け、合わない鎮痛剤を飲み続けました。

これではダメだと判断し、新たな内科にも頼りました。しかしそこでも、毎回の血液検査と専門でもない医師が判断する漢方薬を数種類処方され、改善することなく時は過ぎて行きました。最後には、深追いすると取り返しのつかないことになるよと脅されるような言葉をかけられたり、血液検査の結果すら連絡をされないことが続きました。

藁にもすがる思いで、今までにかかったことのない脳神経内科に行った際、その先生の顔が真顔になり、大病院に紹介状を書くからすぐに見てもらいなさい。取り返しのつかない事になるからと説明を受け今に至ります。

何を言いたいかと言うと、日本は紹介状が無ければ大病院で診てもらうのに時間を要するために、結局は町医者で初見を受けてからのことになるのが手順です。

ところが、町医者は町医者で、その病気が専門でなかったとしても、中々、患者を離してはくれません。理由は幾度にも及ぶ血液検査や検査料の搾取が念頭にある医師もいるためです。

全ての医者がそうとは言いません。しかし、町医者でできることは限度があり、大病院のように他科依頼すら簡単には動いてもらえず命を縮める可能性もあります(勿論、大病院でもインターンや院生に当たれば判断が遅れ、命を削ることが起こります)。

日本は今、地域連携が当然で、町医者と大病院が連携して患者がスムーズに社会生活を送れるようにサポートするシステムが導入されています。でも、その連携も漏れや問題があります。

私は思うんです。自分に合う先生、寄り添ってもらえる先生は自分で探すしかないのだと。例え金額や時間を要しても、身体が壊れて戻らなくなる前に、自らで動くしかない。私のようにならないために、多くの人が少しでも異変を感じたら、身体が動く間に病院(医者)を探して欲しいと願っています。

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