ラジオ

担当医から手立てがないと告げられてから心がカラカラになりました。人は虚しさを感じると、時間が経つのも忘れてしまうようです。朝に目を覚まし、気付くと夕刻になっているんです。この病気以降は、好きな時に読みたいものを読んだり、テレビを見たり、音楽を聞くこともままならないために、横になって目を閉じて脳と視覚を休ませる日もあります。そんな私に、時折話しかけてくれているような錯覚を与えてくれるのがラジオ。一昨年末に病気を知った際も、ラジオが助けてくれました。将来の怖さで眠れないとき、小音量で流れてる人の話し声が子守唄のように包んでくれました。

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