「考えすぎだよ笑」
言葉が出ないときがある。
自意識過剰ではあるが、語彙が少ないわけではないと思う。生成された言葉は自分の中で溢れているのに、音として成る言葉はほんの一握りだ。
理由はわかっている。熟考されていない状態の言葉を発することに、これ以上ない恐怖を感じるからだ。人に嫌われないように、人に好かれるように、自分の周りから人が消えないように、言葉を選び続けている。
「頭の回転が遅いだけ」と、言われたことがある。そうなのかもしれない。
でもこんな自分ともうすぐ22年の付き合いになる。
こんな自分という言葉は、自分を否定しているようなので、使いたくないが、「頭の回転が遅いだけ」と言った方への微かな皮肉である。
私、けっこう自分好きだなと最近思うようになった。
確かに俗に言うJD(女子大生)のスピードに追い付くことは出来ない。流動的な話題に相槌を打ち、ニコニコする事しかできない。
でも、日々生きている中で疑問に思ったことについて、自分で思考を深めている自分は、自分らしいなと思って、いつもくしゃくしゃに撫でてやりたいと思う。
人に合わせて生きることは大切だ。
社会の波に揉まれれば、この人とは合わないから仕事をしないことは御法度だ。でも自分らしさを失わずに、哲学的なことや些細な日常の揺らぎを感じ取って思考し続けたいなと漠然と思う。
日常の居場所に、同じような要素をもつ人が集まれば、よりいいな。