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建築旅【1】 〜2004年フランス編〜

こんにちは
畠山です。

今回は、突然ですが、私の趣味のひとつでもある「旅」についてのシリーズを始めたいと思います。
旅と言っても私の旅はほとんど建築をめぐる旅になってしまいます。
写真を紹介しながら、私が今までどのような物を見てきたかを紹介しようと思います。

私はどのような建築に興味があり、どのような物を見て、どんなことを感じ、それが今の仕事やスタイルにどう反映されているのか?という、真面目な視点で読んで(見て)いただければ幸いです。

第一回目は、現在オリンピックで盛り上がっていますフランスで見たものを紹介していきたいと思います。
私は2004年に行きました。
その時見た物を、画質の悪い写真と共に振り返ってみたいと思います。

フランスの建築家といえば「ル・コルビジェ」!!
近代建築の三大巨匠の一人で建築家の安藤忠雄さんも建築家を志すきっかけとなった人です。

そのル・コルビジェが使用していた住居兼アトリエがこちら

外観
アトリエ内部
アトリエの螺旋階段

創作の場所や環境というのは、作る作品に何かしらの影響を与えるのではないかと思っているので、創作している立場としてはとても興味があるものです。
そう思い、見学に行きましたが、そこがアパートだということが、まず意外でした。
あとで紹介する彼の代表作でもある「サブォア邸」のような「近代建築5原則」を実現した建築空間の中で創作活動をしているわけではありませんでした。
しかし、室内にはブォールト天井や石張りの壁があり、サブォア邸のような、水平垂直がきちっとした空間ではない場所で製作しているわけではないということを、体感できて、コルビジェの創作に関する幅の広さを感じました。
あと、高層階で眺めが良かったことを覚えています。
あの巨匠が創作活動を行なっていた場所の空気に触れられて感動しながら、私も少しは上手い設計ができるようになったのではないかと錯覚したことを覚えています(笑)


次は有名な代表作「サブォア邸
ル・コルビジェが提唱した「近代建築5原則」の全てが高い完成度で実現された住宅です。

近代建築5原則とは
1.ピロティ
2.屋上庭園
3.自由な平面
4.水平連続窓
5.自由なファサード

「ピロティ」
地面から建築を解放し、自由に使える地面の確保
「ピロティ」
エントランスになっており、ここに車を乗り付けることができる
「自由なファサード」「水平横長窓」
サヴォア邸は外観については自由さは感じなかったが
水平ラインが印象的な外観
「自由な平面」
エントランスホールの螺旋階段
2階に上がるとスロープで屋上に行ける
平面も自由だが断面的にも自由さを感じる計画
「自由な平面」
2階のリビングには大きな窓とそこからつながるテラス
部屋の形や配置を構造壁から解放したおおらかな平面
スロープで屋上に上がれる
屋上庭園というほど広いくうう館ではなかった
「水平横長窓」
室内に均質な明かりを取り込む
外観もスッキリとなる

5原則をとてもわかりやすく認識できる建築でした。
あとは、想像していたより大きな家だったことを覚えています。
それと、何より周囲に建物が隣接していない立地が素晴らしいと思った建築でした。



ここからはその他の建築をざっと紹介していきます

スイス学生会館  ル・コルビジェ


スイス学生会館  ル・コルビジェ
やはりピロティ


ブラジル学生会館  ル・コルビジェ
スイス学生会館と同じコンセプトで建てられている
ブラジル学生会館  ル・コルビジェ
やはりピロティ



パリ救世軍本部  ル・コルビジェ
コルビジェは画家でもあり、独特の色彩感覚を持っていた
時々このような色使いの建築もあります


ラ・ロッシュジャンヌレ邸  ル・コルビジェ
ルコルビュジエと彼のいとこであるピエールジャンヌレによって設計されたパリの家
外観からは想像できなかった内部空間が素晴らしい建築でした
ピロティは外せません
エントランス
大きな吹き抜けと、安藤建築でもたまに出てくるような階段の踊り場


大きな吹き抜けを中心とした建築
コルビジェのシェーズロングがよく似合う


よかったので長居して、照明も確認


ロンシャンの礼拝堂!! コルビジェ
晩年の最高傑作
これがみたくてフランスに行ったといっても良いくらい


ロンシャンの礼拝堂
まさに「自由なファサード!!」


ロンシャンの礼拝堂
内部は撮影不可でしたが内部も素晴らしい空間でした
ぜひ検索してみてみて下さい


フランス国立図書館 フランソワ・ミッテラン館(新館)
設計:ドミニク・ペロー
90度に開いた本が4つ立っていると言うコンセプトの建築
この写真ではわかりにくいですが。。。


コルビジェの設計と思われる家1
コルビジェの設計と思われる家2
コルビジェの設計と思われる家3
なんの建築だったか忘れました・・・



以上、写真だけの紹介で、しかも画質が悪く申し訳ありませんが、読んで(見て)いただき有難うございます。
フランスではコルビジェの作品を中心に見て回りましたが、やはり素晴らしい建築ばかりで、感銘を受けました。
なので、3年後にコルビジェがインドに残した建築を見に行きました。
インド編でまたいつか紹介します。

私の建築旅の紹介をしましたが、その旅で私がどのように感じ、今の仕事やスタイルにどう反映されているのか?という点においては、詳細に記事にすることはできませんでしたが、何かを作ると言う行為はよほどの天才でない限りは、過去に見たり感じた記憶から作られていると思います。
なので、私が作っている建築もいろいろな旅で見たものに影響を受けているはずです。
CLAIR archi labの作品を見て、何かコルビジェの建築に通ずるものを感じたときはぜひ教えて下さいませ。
私はとても喜ぶと思います(笑)

今回の旅は以上です。
では次回の建築旅編をお楽しみに〜

畠山