くにたちをあるく
コラム:ClafT事務局 田中麻美
初めて国立駅に降りたのは、多分5年ぐらい前。
何度この街に訪れたか、初めのうちは数えれていた回数も今はもうわからなくなっている。
というぐらいになるまで、この街に訪れることになるとは最初の頃は思っていなかった。
Center line art festival Tokyo のプレイベントとして始まったClap!には1年目から参加をしているけれど、参加するたびに「その街をただ歩く」ことの面白さを感じている。
いつもは目的地だったり、目的の用事だったりを目指したりこなしたりしすることに集中していて、自分の行動が点と点をぴょんぴょん飛び回っているような気持ちになる時がある。
場所と場所を繋ぐ間の道、用事と用事の間の時間。いろいろな間がすっぽりと抜けているような感覚。
街歩きをすることで、場所や目的をワープするように日々を過ごしている自分に気づく。
ワープするように場所と時間を過ごす楽しみと、目的と目的の間に目を向ける楽しみ。どちらがということではなく、その切り替えを自在に操れる心を持つことで、自分の一つしかない視界がぐんと広がってゆくんだということに気づかせてもらった国立での街歩き。
「まちをあるく」ということを、あらためて捉え直してみたい。そんな気持ちになった時間でした。
Clap! 国立で浮かんだキーワード
生活・記憶・目的の先とその周辺・子どもの頃・変化する
Center line art festival Tokyo(中央線芸術祭)2024 は「心象〜Representation of the mind.〜」をテーマとし中央線沿線地域で美術展示やパフォーマンス、ワークショップ、トークイベントなどのプログラムを開催します。
市民生活へと深く浸透する芸術創造の場を創出し、東京中心部における文化圏を西東京地域に緩やかに拡大してゆくためのプラットフォームとして継続することによって、地域コミュニティ、民間を主体とした文化創造を促進してゆくことを目標におきながら、西東京地域から全国に向けた発信を市民とともに行ってゆきます。