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〈115〉連携するって、そんなに難しいことか?②
なぜなら、自治体内の他の放課後児童クラブと発達支援センターの連携なんて、ほとんど皆無だからです。
以前の支援員会議で、巡回相談導入のために、発達支援センターが放課後児童クラブに足を運びたいと提案したら、とある放課後児童クラブ側が「迷惑だ」と言ったような関係性ですよ。
つまり、積極的な連携体制でないことは明確であって、それと同等の扱いとするということは、筆者の放課後児童クラブとも本腰入れて連携する気など、さらさら無いということですよ。
結局、大人たちは、子ども中心の視点で発達を捉えるのではなく、それぞれの機関でそれぞれの役割を全うすることに必死なんですよ。
ましてや、今まで連携の"れ"の字も無かった放課後児童クラブが、いつ辞めてもおかしくないような人員構成でやっているような軟弱組織の放課後児童クラブが、ただでさえ業務過多なところに連携しようと言いだしてきて、己は己の島で出来ることをやっとけよ、ということなんですかね。
筆者の放課後児童クラブの来年度なんて、今年度以上に放デイですよ。
放デイと学童を併用する子どももいますけど、週に一度1時間の放デイで過ごすより、週5~6日3~4時間学童で圧倒的に長い時間過ごすんですよ。
連携も取らずに、どうしろと言うんですか。
学童保育は放課後デイサービスにはなれませんよ。
支援って何なんですか…
学童保育は学童期対象ですし、高学年の利用率は下がりますから、連携を小学校とばかりしがちですが、中学校との連携も必要だと思っています。
思春期こそ、小学生の頃の積み重ねがベースとなって、困難感はより困難になりがちです。
学習意欲、学習障がい、対人関係のトラブル、いじめ、家族関係、メンタルヘルス…
中学校教師が小学校教師とその児童の6年間を情報共有するのなら、学童からの視点もそこにあって然るべきです。
教育的視点とは別の、育成支援の視点も取り入れると、子どもの背景や全体像はよりはっきりしますから。
小学校はなんとか頑張っていたけど、実の本音はこうなんだとか、親や教師から隠れたところでのコミュニティはこうなんだとか。
ね、大事でしょう?大事なはずなんだけどな…
自治体の福祉課とも連携は必須です。
だって学童保育は児童福祉なのだから。
なぜ福祉課の管轄じゃないのか。
発達支援センターは福祉課管轄なのに。
不登校や引きこもり支援も福祉課であることがほとんどですよね。
また、学童保育の世界からは、家族関係や経済状況などがよく見えます。
DV、虐待のリスクもわかります。
実際に福祉に繋がりながらの家庭もあります。
何事も、リスクとして評価できるうちに何とかしなければいけないのですよ。
子どもに何かあってからでは遅いし、家族が追い込まれてからでは遅いのですよ。
万一の時にどんな福祉を利用できる余地があるのか、支援員が知っておくだけでも違いますよね。