【感想】壊れたセカイと歌えないミク
公開初日ではないのですが、私は18日に映画を観てきました。
理由は特典のCDで欲しいユニットが出なければ交換に出そうと思っていたので、人が多い土日の方が都合が良かったのです。後述するのですが、結果的にそれがよかったです。
40分ほど前に映画館に入ったのですが、流石土日だ。見渡す限り人がたくさんいました。特に眼鏡をかけた男女をよく見かけたので「あぁ、これがオタクか…オタクって意外と"オタク"な見た目をしているんだな」などと思っていました。いつものようにチケットを発行し、売店で注文をするのですが、ここで残念なお知らせ。公開記念商品の"ラムネチュリトス"なるものが売ってない……。ちょっと楽しみにしてたんですがね…田舎だからかな。まあ、ないものは仕方がない。
一周目のみ初音ミクさんの舞台挨拶があるみたいです。ちなみにこの記事を書いてる時には既に三日経っていて何を言っていたかは覚えていない。撮影OKの時間があって、みんなでミクさんを撮っていました。
率直に言うと、映画めちゃくちゃよかったです。
プロセカは好きで以前からプレイさせていただいていたのですが、最近は熱も冷め気味で全くやっておらず、ストーリーへの期待値も低い状態で鑑賞しました。マイセカイで一応戻ってきていたのですが、映画で完全に再熱しましたね。本当によかった。
※以下ネタバレ配慮なし
何かに悩んでいる人、挫折した人、うまくいってない人…そんな人たちに歌を届けたいと思っているのが今回の映画のミクさん。(以下バツミクさんと呼びます)
私自身人生を生きていくのがつらい、消えたいと感じていて、原作のニーゴのメインストーリーも大好きなんです。この映画のテーマもニーゴよりは暗くはないんですが、似たようなテイストでかなり刺さりました。本編では悩める受験生や怪我で大会を諦めた人、売れない漫画家など様々な境遇の人が登場していました。私もその中の一人としてかなり感情移入していました。
小学生の頃は学校に馴染めなくて鬱になってしまったことがあるのですが、その時聴いたハロ/ハワユは子供ながらに刺さる歌詞で、「私が生きた分の給料は誰が払うんですか?」などと大人の人に聞いたりしていました。学校にも家にも居場所がなくて、初音ミクの歌が救いになっていたと思います。あの頃は自分ではどうしようもなくて、でも何かを変えたくて、もがいていました。
バツミクさんはそんな"私たち"の本当の想い、諦めたくない気持ちや前に進みたい気持ちから生み出されたセカイの住人です。
バツミクさんは想いの持ち主である"私たち"に何度も歌を届けようとします。しかしみんなに鬱陶しい、うるさい、最終的には「消えろ」と言われてしまうのです。このシーンは頭をハンマーで殴られたような衝撃で、映画館で思わず「そんなこと言うなよ!!」と叫んでしまいそうになりました。
悩んでいると周りが見えなくなることがあります。自分を支えてくれようとする人の言葉も耳に入らず、視界が真っ暗になりますよね。バツミクさんは"私たち"のためにプロセカのオリキャラ達と交流を深め、いろんな経験をして、歌を届けようと努力してくれたのに…。思わず涙が出そうになりました。
そんな中で一度挫折し、津波のような瓦礫と共に消えてしまうバツミクさんですが、プロセカキャラ達がバツミクさんの想いと歌を自己流に解釈し、"私たち"に必死に届けようとしてくれます。
一度は暗闇の底に落ちてもがいたことのあるプロセカキャラ達が、今度は希望を届ける側となるのです。
ライブシーンは本当に胸が高鳴り、思わず足でリズムを刻んでしまうほどです。私の最推しグループのビビバスはトップバッターで、楽曲「ファイアダンス」はまじでかっこいい。作詞・作曲・編曲はDeco27×Giga。かっこよくないわけがない。曲に入る前に「最初から飛ばしていくぞ」と、彰人の超絶イケメンフェイスがドアップで映るのですが、ここ明らかに作画に力入れただろと思いました。"ファイア"と名にある通り、映画館の迫力のある音響で聞くと熱気が込み上げてきます。絶対にこれは映画館で聞くべき。
もちろん他のユニットの曲もよかったので、気になる方は映画館で聴いてみてください。鳥肌が立ちます。
プロセカキャラたちの力を借りて、"私たち"に声が届くようになったバツミクさんはグレーの衣装から真っ白で天使のような衣装に身を包み、まさに"電子の歌姫"という名にふさわしい存在感と歌声でみんなを魅了していきます。楽曲は「ハローセカイ」。Deco27×tepe。
声が届いたと同時にスクリーンで踊り狂うバツミクさんには感動します。
そんなこんなで物語は終わりに近づいていきます。ミクさんの歌は"私たち"の光であり希望です。
不登校だった中学生の頃も、初音ミクの曲を聴いて心を落ち着けていました。*ハロープラネットを聴いて泣いた夜、ドレミファロンドを聴いて元気をもらった夜。初音ミクの歌は元気をくれるし、泣けるし、笑えるし、心が温かくなるんです。そんな人が世界中にたくさん存在していると思うのです。
ミクの歌に日々救われている"私たち"に向けての映画、ひいては"初音ミク"という存在の偉大さを描いた作品だと個人的には思いました。
映画の最後にアフターライブがあるのですが、一周目はバーチャルシンガーとビビバス。劇中で聴いたハローセカイとファイアダンスはテンションがぶち上がります。通常上映では声出しはNGなものの、ペンライトを振るのを許可されていたので、遠慮なく降ってきました!ちなみにペンラ降ってる人、私と最前席辺りにいた2人しか振っていませんでした。なぜ?!お前らペンラ振れよ。
そういう人は応援上映にいったのか…。
一周目の特典CDはバーチャルシンガーを引いたのですが、現地で優しいお姉さんに声をかけていただき、ビビバスとの交換が叶いました。ありがたい。
全部の曲良いけどね。っぱファイアダンスでしょ。
ちなみに二番目に好きなのはニーゴの「そこに在る、光。」です。
長々と語りましたが、プロセカの映画よかったです。感動しました。
他にもKAITOが汽車でミクを助けたり、吹っ飛ばされて踏ん張る司など細かなところも面白かった。
拙い文章ですが、ここまで読んでくださりありがとうございました。
そのうち二回目も観に行くかもしれません。
p.s
二回目観に行きました。欲しかったニーゴのCDが自引きできてやばいです神。嬉しすぎる。本編も相変わらず泣ける、来てよかった。
前の席のお兄さんがビビバスのアフライでペンラ2本持ってるのにも関わらず、両方青にしてて「同担?!?!?」となりました。いや、でももしかしたら杏ちゃんのファンだったかもしれない…(?)。話しかけたかったけど、チキンすぎてダメだった。お兄さん、劇場出てもう一度チケット買ってたから多分ガチ勢だ……。話しかければよかった。
・二回目見て印象に残ったところ
「もう終わりや……」突然の関西弁絶望おじさん。シリアスなシーンなのにしばらく笑いを堪えていた。
ニーゴの曲聴いてる酒カス汚部屋ニート(?)好き
瓦礫の波に襲われる中、ニーゴバチャの強キャラ感溢れるカット。
改めて初音ミク、プロセカ好きは一度は観るべき素晴らしい映画でした。
本当に、本当に、ありがとう。