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新世紀の寺子屋 第25回
今回のテーマは、「経済指標」と「データ分析」です。
なんか難しそうですね。しかし、そんなことはありません。まずは、次のことを考えてください。
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生徒さんにこのお題を提示したんですが、野球のことをよく知らず、ドッチボールかバトミントンなら分かると切り替えされ、焦りました。私は、逆にバトンミントンの詳しいルールは知らない・・・
とにかく野球チームの監督だとして、チームの状況を分析するには、どういう切り口があるか?ということです。チーム全体としての成績、同じ勝利でも1対0の勝利が続くのと、20対15での勝利が続くのでは、チームの状態は違いますよね。大谷選手のスターの活躍による勝利が多いのか、スター選手は不在なんだが、全員の連携が巧みなのか・・・色々な角度から分析できると思います。
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この野球チームの監督としての分析を、以前にも寺子屋で取り上げた鳥の目、虫の目、魚の目、こうもりの目で考えたら、どうなるでしょうか?
何かを分析する時は、こういう大きな分類があったほうが、スムーズに進むことが多いですよ。
鳥の目では、チームの状況を大きく俯瞰して捉えますね。
虫の目では、各選手個人の状況まで踏み込みます。
魚の目では、監督の采配、戦術の妥当性、選手の連携などです。
こうもりの目は、自分のチームではなく、相手チームの状況、相手チームの練習設備や練習プログラムの有効性などを調べたら良いでしょう。
学校の課題なんかで、何かを調べたり、分析する時は、この4つの目で考えると、クリアーになるかもですよ。
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今回は、生徒さんには、「マクロとミクロ」を覚えてもらいました。生徒さんたちは、早くも「マグロとカツオ」と覚えてくれたようです。
マクロは大きな視点、鳥の目ですね。ミクロは、小さな視点、虫の目です。
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色々なデータを分析したりするときは、注意することがありますね。例えば、今年の大谷選手の活躍で考えましょう。大谷選手は、今年は54本塁打、59盗塁という大記録を達成しました。連日、大谷選手の話題で盛り上がりました。ところで、この54本塁打、59盗塁は凄いのでしょうか?20本塁打、20盗塁は凄くないのでしょうか?54本塁打、59盗塁は、誰がどう見ても凄いのです。何故なら、それまでのメジャーリーグの長い歴史の中での最高記録は42本塁打、42盗塁だったからです。54本塁打、59盗塁とは、数字の絶対水準として強烈に凄いのです。
しかし、例えば昨年もほぼ同じような成績を大谷選手が残していたら、今年ほどの大騒ぎにはならなかったでしょう。
では、大谷選手に何があったのか?2023年には大谷選手は44本のホームランを打ち、20個の盗塁を成功させました。2024年にはそれを大きく上回っています。大谷選手が突然、足が速くなったのでしょうか?23年と24年を単純に比べてもいいのでしょうか?こういうことは、経済指標にもよく起こります。大谷選手には特殊要因がありました。それは、昨年まではピッチャーをやっていたが、今年はバッターに専念したということです。これで試合への出場数、打席に立つ回数が大きく変化しました。また、結婚という大きなプライベートの変化もありました。つまりは、23年と24年は前提条件が異なるのです。データ分析では、そういうことを考慮しないといけませんね。
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さて、経済指標には過去の状況を示す遅行指標、現在の状況を示す一致指標、そして将来の予測に役立つ先行指標に分けられます。
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何かを分析するときに重要なことをまとめると、下のようになりますね。総合的に捉えることです。一番知りたいことは、未来ですね。過去を知りたいのは、歴史家です。未来を知るためには、現在を知らねばなりません。しかし、この現在すらよく分かりません。従って、現在を知るために過去も重要になります。そのように過去、現在、未来を総合的に捉えても、結局は未来ことは神のみぞ知る的な部分が多いですよね。そのことを知り、物事を「絶対こうだ!」と決めつけずに、柔軟に修正していくことが大事です。生徒さんたちには、そういう柔軟な大人になってほしいなー。
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未来は分かりません。しかし、高い確率で予想ができる分野もあります。その筆頭は人口予測ですね。現在の男性の人数も女性の人数も分かります。1人の女性が平均的にどれくらいの子供を産むのか、経済状況でそれがどう変化するのか、そういうことは分かるのです。従って、人口予測の精度はかなり高いと言われています。高齢化もそうですね。人間の寿命は長くなっていますが、いきなり500歳とかにはならないのです。
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さて、それではクイズです。
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1番はミクロデータですね。タクシーの運転手さんに景気動向を尋ねるというのは古典的なものですが、昔から実体を表すとして有名なミクロデータですね。日本のGDPはマクロデータです。
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スポーツクラブの会員状況は、ミクロデータです。スポーツクラブの会員数が減少してるときは、景気はきっと良くないですよね。お金の節約を考えたとき、筋トレは家でも自重で可能ですし、スポーツクラブではなく、外を走ることができすますからね。牛丼の価格変化の調査は、もちろんミクロデータです。
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日本の総輸出データはマクロ、トヨタ自動車などの個別企業の状況はミクロです。以下、いろいろな問題があるので、挑戦してみてください。
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最後に、まだ生徒さんにはちょっと難しいのですが、日本経済の状況を調べるための色々な項目を紹介しました。
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