来週の相場見通し（1/20～1/24）①　トランプ2.0スタートへ

１．はじめに

いよいよ来週はトランプ次期大統領の就任式を迎える。米国では、既にこの週末から様々な祝賀会が始まる。18日の土曜日は、バージニア州のトランプ・ナショナル・ゴルフクラブでの大統領歓迎会が開催され、盛大に花火が打ち上げられる。この日の夜は副大統領主催の夕食会で、トランプ氏や閣僚がもてなされる。19日はアーリントン国立墓地での式典があり、その後トランプ氏は「米国を再び偉大にしよう勝利集会」を開催する。夜はキャンドルライトディナーで、トランプ氏がスピーチを行う。そして、いよいよ20日だ。この日はキング牧師の誕生日でもある。トランプ氏は、早朝からワシントンDCの聖ジョン聖公会教会における党派を超えた公開式典に出席する。その後トランプ氏とメラニア夫人はホワイトハウスで、バイデン氏とジル夫人とお茶をする。通常はバイデン氏が最後の仕事として、トランプ氏を議事堂に誘導する。キャリー・アンダーウッドのお祝いのライブ演奏があり、お昼の12時になると憲法の定めによりバイデン政権からトランプ政権に移行する。ここでトランプ氏は大統領就任宣誓を行う。そして、前大統領と前副大統領がヘリコプターで去っていくのを見送る。その後は大統領署名式での式典が行われ、トランプ氏は大統領執務室に向かい、大統領令や覚書、行政命令に署名する。市場が注視しているのは、この初日の大統領令だろう。これまでの言動などから、主には以下のような大統領令が発動される見込みだ。噂では100個の大統領令が準備されているとか。実際には20個くらいではないだろうか。この範囲内であれば、既にある程度は織り込まれている。

その後、連邦議会の昼食会が開催される。昼食後は、軍隊閲兵式に出席する。午後3時頃からは、大統領パレードでペンシルベニア通りからホワイトハウスに向かう。警備は凄いことになるだろう。万が一にも何かあってはいけない。ホワイトハウスに戻ったトランプ氏は、オーバルオフィスでの署名式に出席し、ここで歌を披露する。最後にこの1日の終わりとして、最高司令官舞踏会、自由就任舞踏会、スターライト舞踏会の３つの舞踏会に出席する。なんともハードなスケジュールだ。
市場は米国大統領選に向けて、お祭りムードになっていくだろう。もちろん、初日の大統領令が想定の範囲内であることが条件だが。今週は、インフレ指標の鈍化もあり、非常に良いムードで大統領就任式を迎えそうだ。

２．インフレ鈍化に安堵する市場