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【読書】思考の整理学(外山滋比古)その2

久しぶりに読んだ名著「思考の整理学」から、今回はいまわたしに必要だと思ったことを抜きだして自分なりにアレンジした思考のメタ化・整理法についてまとめました。(参考にした項目「情報の"メタ"化」「手帖とノート」「メタ・ノート」)

◆前回記事:「思考の整理学(外山滋比古)その1」


思考やアイデアを3段階で「メタ化」する。

noteを更新しながら思っていたのが「パッと思いついたテーマを急に書き出しても、そのまま完成に至ることは稀」ということ。こんなこと物の本に書いてあると言われればそれまでだけどね。

noteの連続更新をはじめて、さいしょはビギナーズラックもあっただろうし、途中で旅があって更新が途切れるかと思ったのに逆にそれがいいスパイスになって、スルスル書けるネタがそこそこ続いてくれた。

だが日常に戻ると、そう甘くはなかった。

わかっていたものの「あれもこれも書けそう…」とリストアップしてたネタもいざ書こうと思うと進まない。この本にあるように、思いついたばかりのネタ(思考)はただの一次情報にすぎないので、その事実や思考、意見を書いたところで1行や2行にしかならず、その場で深めて完成させるのが難しかったのだろう。

断片的なひとつひとつの着想は、いわば、第一次的情報である。そのままでは、それほど大きな意味をもたない。これをほかの思考と関連させ、まとめて、第二次的情報にする。

「思考の整理学」外山滋比古

この「思考の整理学」ではネタを出したら、それらを随時「メタ化(抽象化)」して二次情報ひいては三次情報に落とし込んでおく。そうすることで太い幹と枝のある情報になった思考やアイデアを必要に応じて取り出してこれる。というのが外山先生のお言葉。

つまりどんなやり方であれ自分なりにこの「思考のメタ化」を習慣化しておかないと、いいと思えた思考もアイデアもただ出てきては消えてを繰り返すだけになっちゃうのかな、と思ったりしている。

第一次的思考を、その次元にとどめておいたのでは、いつまでたっても、たんなる思い付きでしかないことになる。

「思考の整理学」外山滋比古

そこで、以前からノート活用法が適当すぎて気になっていた点もあわせて解決するべく、以下のようプロセスをつくってみた。

  1. 思考やアイデア(一次情報)を手帳にランダムに書いていく

  2. 良さそうな思考やアイデアをノート半ページにメタ化してまとめなおす

  3. さらに発展させたいテーマをメタ・ノートにまとめる

外山先生ほどきっちりできなくても、noteや音楽のこと考えるうえでいい感じのやり方の模索としてやってみる価値はありそうなので、以下に詳細をつらつらメモってみる。

1. 思考やアイデア(一次情報)を手帖にランダムに書いていく

「手帖とノート」項にある手帖の活用法にしたがって、今回あらためて「手帖を思考の一次情報をストックする場所として活用する」と決めてみた。

普通の手帖でいい。ただ、一日ごとの欄をすべて、着想、ヒントの記入に使うのである。もちろん、日付もケイも無視する。スペースを節約しなくてはいけないから、細い字で、要点のみ簡潔に書く。

「思考の整理学」外山滋比古

このなかでも「日付もケイも無視する」に一番惹かれた。

というのは、かれこれ5年以上、愛用している手帖の「日付もケイも無視」して使っているので、それに外山先生のアイデアである通し番号や日づけを加えて、テーマごとに書いていくだけでいいからだ。

わたしが発売当初から愛用しているジブン手帳には、日付のある書き込み可能なページとして年間・月間ガントチャート・月間ブロック・週間バーチカルの4つがある。

よくある活用法のお手本にしたがって、月間ブロックと週間をメインに活用を試みるも、ある日「荷物を軽くしたい」「ほかのノートを使ってみるか」などと気軽に持ち出すのをやめてしまうことがあり、そのまま使わなくなったりする。

ところが、しばらく経って「久しぶりに手帖使ってみようか」と開いたとき、「いつから使ってなかったっけ?」と空白のまま過ぎ去った日付のウィークリーページを眺めていると、なんだかフツフツと書きたいことが湧いてくる。過去のできごとのなかで溜まってしまった思考が「どうぞ」と居場所をもらったかのように。

そんなことが何年もつづいて、手帖本来の用途であるスケジュール管理がほぼできないまま、不定期に空いている過去日にそのときに考えていることを書きなぐるという使いかたをしてきた。

べつにそれがイヤだったわけではなく、そのときの気分に合った空白を、飛び石になった過去の空欄ページのなかから見つけては埋める作業が、今ではちょっとした楽しみにもなっていた。

一方で「これでいいのか?せっかく日付があるのにスケジュール管理しなくていいのか??」という小さな疑問・自問は消えずにいたのだが、外山先生が味方してくれたなら、もう安心して手放せるというもの。

使いかたが定まって「肌見放さず持ち歩くもの」に決定したので、余っている月間ブロックなども、折に触れて活用を検討したい。(無理はしないで自分)

ちなみに本文に「手帖は、予定表と共用する」という一文があるので、外山先生は手帖で予定管理もしていらっしゃる。おそらく月間で予定管理をし週間を思考・アイデアメモにしているのではと勝手に推測している。

2. 良さそうな思考やアイデアをノート半ページにメタ化してまとめなおす

1で書き出した思考やアイデアの卵たちを定期的に見返して、孵化させるとでも言おうか?さらに熟させたいときは、別のノートに書き写してみる。書き写すときに入るリライトで、さらに内容も研ぎ澄まされるという。

このノートはあまりいい加減な安物ではない方がいい。

「思考の整理学」外山滋比古

外山先生はこのノートに英文日記帳を使ってらっしゃるらしいのだが(これまた英文日記に英文書いてないところが好き)、わたしは長年愛用している珠玉のEDiTアイデア用ノートをつかってみることにする。

サイズの言及がないのだが外山先生は英文日記帳1ページ、図を見るかぎりでは縦型の文庫本よりも少し大きなB6(つまり見開きB5)ぐらいだ。

そうなると、このB5横ノート1ページまるごと一つのトピックで埋めるには少し大きすぎるので、真ん中にスーッと線を引いて、半ページずつ使っていこうと思う。(ちょうど最近、ランダムに使うときにそんな使いかたをしていた)

外山先生がB6で足りるなら、わたしがその倍も必要なわけない。

この時点でそれなりに「メタ化」できているハズで、ここから講演会や寄稿文のネタを選ばれたりするそうで、そのときは

このノートをパラパラくってみる。見出しを見て、向うから動いてくるようなのがあったら、そのページに目をとめる。これならなにか書けそうだという気がしてきたら、それを題材にする。

「思考の整理学」外山滋比古

◆ちなみに…EDiTアイデア用ノートはすごくいい。

ノートに興味のあるお方は、この「EDiTアイデア用ノート」騙されたと思って用途にかまわず使ってみてほしい。アイデアや情報整理、ブレインストーミングなどなど、何にでも使える。

わたしはノートマニアでほかにもいろんなノートを試しに使うが、けっきょくコレに戻って来るから、発売当初から何十冊買ったかわからない。

横型ノートは今でこそ増えてきたが、それでもこのサイズ展開(B5・A5)で横開き・横型ノートはこれしかない。(随分前にロルバーンから出たことがあってすごく気に入ったのになぜかすぐ廃盤になった)

パソコンもタブレットも良いけど、手書きには、手書きにしかない効能があることが証明されつつあり、重要視されるようになってきた時代。気になった方はぜひ試してみてほしい。

気軽に持ち運びたいならA5、会社や自宅のデスクに置いておけるならB5。わたしはB5を持ち歩く強火だが、そこまで重く感じてないので、よっぽど重さに敏感じゃないかぎりはB5から始めることがおすすめ。

3. さらに発展させたいものはメタ・ノートにまとめる

2でつくったノートを見返していて「だんだんもしろくなってくる」アイデアや思考があるのだという。書いたときにはそこまで思わなくても、あとになってもっと発展させたいと思えるものが出てくるなんて、おもしろい。

そしてそうしたネタについてもう一度書き写して「メタ化」するのだそう。このノートを「メタ・ノート」と呼ぶ。

わたしの場合、noteの原稿がほぼでき上がってるかもしれないし、ポッドキャストの進行表かもしれないし、あるいは歌詞やリリックがほぼ完成してるのかもしれない。(書いてるだけでもワクワクする)

メタ・ノートへ入れたものは、自分にとってかなり重要なもので、相当長期にわたって関心事となるだろうと想像されるものばかりのはずである。

「思考の整理学」外山滋比古

ちなみに、この「メタ化」につかうスペースは、外山先生の英文日記帳で「見開き1ページ」なので、わたしのEDiTアイデア用ノートだと、ちょうど1ページということになる。

メタ・ノートとノートがまったく区別がつかないとこまる。一見してわかるようにしておきたい。それで色を分ける。

「思考の整理学」外山滋比古

ということなんだが、わたしが使っているEDiTアイデア用ノートにも色展開が、、、なくなっている!!!!!(いま知った)

うーーーーーーーん。でも他の色はなんか、思考整理にはハイカラすぎるから両方黒でつかってみて、色分けは別途検討。(どちらかの表紙に奇抜な絵でも書いてみるか?←G-DRAGONの影響)

まとめ

情報のメタ化について、いつも気になっていたランダムなノート活用が、整然としてくれたら嬉しいなという希望を持ちながらまとめてみた。

思ったより長くなったので、もう一つ書きたかった「『しゃべる』の功罪」はさらに次回に持ち越し。

今回はあくまで自分用メモとして書いているので、詳しいメタ化のやり方を知りたい方はぜひ外山先生の言葉で読むことをおすすめする。

一つ一つの項目が簡潔で、ご立派な教授が書いた言葉とは思えないぐらい小難しさがなく読みやすい。(だからこその名著なわけだが)

かく言うわたしはさっそく手帖に通し番号をつけてアイデアを自由に書き始めた。「書いていきたいアイデアの洗い出し」からスタートして、混沌としていた頭がどんどんクリアになるのを楽しんでいる。

このあとさらにひとしきり書いてからスッキリした頭で眠りにつくことを夢見て、今日のnoteおしまい。

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