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世界の現代アートから[1] ジュヒョン・ギャラリー (JOHYUN GALLERY, 釜山)

世界で活躍するアーティストやギャラリーを学ぶ「世界の現代アートから」シリーズ(車窓じゃないよ)第1回は釜山のジュヒョン・ギャラリー(JOHYUN GALLERY)

先日はじめて行ったアートフェア「Art Collaboration Kyoto(ACT)」で一目惚れしたギャラリー。広めの空間に黒を効果的につかう展示がとても印象的で、黒や無地、そして余白が好きなわたしの完全どストライクだったので、さっそく調べてみました。


Art Collaboration Kyoto 2024: KM04 Johyun Gallery(釜山)

ACT後半の展示室2にあった「KyotoMeeting」のコーナーに単独ブースで出展。

本日のイット・ギャラリーはここで決まり。ブースに入った瞬間にそう心は決まって、静かなふりして心は大興奮でした。

どこまでも削ぎ落としためちゃくちゃモダン・アート空間なのに、温かさとか柔らかさがある。3名中2名が黒とか赤とか強い色をつかっているのに暗さとか鋭さがあまり強くなくて、残りの1名の自然を描いた絵ともよく馴染んでいた。

3名の出展作品は本当にどれも素敵で、特に好きだったのはパク・ソボさん。イ・ベさんも好きでした。とにかく基本は黒が好きだったのです。よく読んでみたらどの作品も素敵なのが当たり前というレベルでどなたも大巨匠ということで(初心者あるある)

2024年ACKを迎え、ジョヒョンギャラリーは自然の内在されたエネルギーを様々な形式で表現する韓国現代美術の巨匠3人の展覧会を紹介する。パク・ソボ(朴栖甫)、イ・ベ、キム・チョンハク(金鍾学)は、東洋哲学と伝統に根ざし、芸術の規範に挑戦し、自然の癒しと浄化の可能性を強調する世代を代表する作家である。

Art Collaboration Kyoto 2024: KM04 Johyun Gallery

ACKのギャラリー紹介文から作家さんの紹介も載せておきます。

パク・ソボ(朴栖甫)

どうりで温かさがあると思ったら、京都の紅葉がインスピレーション。

自然の色に似たパク・ソボの絵は、観客の不安を癒す役割を果たす。2000年の日本旅行で強烈な紅葉が消えない痕跡を残した後、彼は自然の色をキャンバスに収めることを決意し、彼が生涯毎年訪れていた京都の紅葉からインスピレーションを得て描いた赤色の「エクリチュール」シリーズには、このような彼の努力が込められている。

Art Collaboration Kyoto 2024: KM04 Johyun Gallery 
パク・ソボ(朴栖甫)《Ecriture No.130417》
パク・ソボ(朴栖甫)《Ecriture No.990310, 990314

ちなみにパクソボさんはわたしの想像を絶する(むしろ知らないのなんで)レベルで超大物でして、ファレル・ウィリアムスとともにヴィトンの商品でコラボなんかもされている。

日本では東京画廊+BTAPさんに作品がたくさんある。銀座!行かねば。国内ギャラリーのTOGOリストも作らないとだな…。

イ・ベ

イベさんの作品もかなり好きだった。一見ポップアートにすら思えるのになんか安らぐと思ったら枯山水なんだよ。

今回の展示では、イ・ベは枯山水の言語を生かした作品を発表する。龍安寺の白い砂利の上に置かれた岩が互いに共鳴するように、イ・ベの彫刻も空間の中で調和のとれた存在感を放つ。木炭の抽象画で知られるイ・ベは、作品を通して東洋と西洋の文化の架け橋となり、木炭を媒介として日常の中の非日常を象徴的に表現する。

Art Collaboration Kyoto 2024: KM04 Johyun Gallery
イ・べ《Issu de Feu White Line》シリーズ
手前:イ・べ《Brushstroke Sculpture》
奥:パク・ソボ(朴栖甫)《Ecriture No.130417》との融合も素晴らしい

キム・チョンハク

この方の作品もめちゃくちゃステキでした。

キム・チョンハクは、山の生き物からインスピレーションを受け、抽象と具象を行き来する「気韻生動」スタイルを継承している。1980年代の自然の美しさへの探求から発展した彼の作品は、生命力と響きを含み、季節ごとに数十年にわたって開発された優れたパレットを披露している。

Art Collaboration Kyoto 2024: KM04 Johyun Gallery

自分で撮った写真がないのでACKサイトさんの作品写真を引用させてもらいました。

キム・チョンハク(金鍾学)《Bottle Gourd Flower》
キム・チョンハク(金鍾学)《Landscape》

ルソーとかと共通した思想がありそう??安易すぎるかな。

公式サイト見るとイメージまた違いますね。

釜山を代表する現代アートギャラリー:JOHYUN GALLERY

とてもメジャーなギャラリーなようで、日本でも人気があって先日直島でも堪能したイ・ウファン(李禹煥)さんのことも早くから紹介してきたギャラリーさんなのだそう。

戦後美術および「単色画(ダンセッファ)」のアーティストであるパク・ソボ(朴栖甫)、イ・ウファン(李禹煥)、そして、キム・チョンハク(金鍾学)、ナムジュン・パイク(白南準 )が世界的に認知される前から、彼らの展覧会を企画し、作品を紹介してきた。

ソウルではなく釜山がはじまり(拠点)になったのは、なにか理由があったのかな?と思いながら、そこらへん追加調査しますので、わかったらあとで追記しておきます。

ちなみにソウルにも拠点あり。

せっかく韓国に好きなギャラリーできて嬉しい!と思ったのに釜山だと初旅でお目にかかることはできないな、、、と残念に思っていたが、これだけ大きなギャラリーなら、、、と調べてみたら、やっぱりソウルにも拠点ありました。

b1, 249 Dongho-ro, Jung District, Seoul, 大韓民国

ソウルのことはまだ詳しくない私でも分かるぐらい都心のど真ん中っぽいところにありそうですwさすが。旅をしたときにはぜひ立ち寄りたいのでお気に入り登録しておきたいと思います。

ちなみに余談ですがこのジュヒョン・ギャラリーは昨年もACKコラボレーションブースのほうで日本を代表する小山登美夫ギャラリーさんと一緒にコラボ出展されていたようで。

【こぼれ話】ACK2023と小山登美夫ギャラリー。

昨年コラボされている小山登美夫ギャラリーは六本木にある有名なギャラリーなんですけど、今回はじめてアートフェアに参加する前からわたしが唯一知っていた国内ギャラリーです。かなり有名ということもあるんですが、じつは求人を見つけて応募しかけていた時期があり。

募集要項に
・事務経験がある
・現代アートに興味がある
・英語、韓国語ができる
・運転ができる

とあって、はい!!!!わたし!!!!!となったのですがw

フルタイムの正社員応募だったのでけっきょく諦めましたが、その後、海外アートフェアのこと調べているときにもお名前が出てきて、かなり有名なギャラリーさんなのだと知りました。(村上隆さんや奈良美智さんの作品を早くから扱っていたようなギャラリーさんみたいです)

noteで現代アート掘り出してから今回3回目の遭遇ということで、こんどぜひギャラリー覗いてみたいと思います。

まとめ

ということで、先日行ったはじめてのアートフェアで知ったギャラリーさんを調べつつ新シリーズとして放出してみました。ただの備忘録にしようと思ったのに長くなっちゃいました。

次からはもう少しシンプルに記録として残しておくのを意識して書きます(まぁ勝手に広げていったんだけどね)


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