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音楽じゃなきゃダメなときがある。

辛いとき、しんどいとき、なにか心の支えがほしいとき。誰もが「コレじゃなきゃダメ」という拠り所を心に持っていたりするのではと思う。

もちろん、シチュエーション、タイミング、年齢などによって変わったりもするだろうし、その一つが他の何にも替えられないか、といえば、そうでもないことも多いかもしれない。

こういうときは、これ。ああいうときは、それ。ある日だけの特別ななにか。予期してなかったけど、これもあった。誰かといること、一人でいること。

だけど、一つや二つ、他に替わりの効かない何かがあったりしないだろうか。

私にとってはそれが音楽。

音楽じゃなきゃダメなときがある。

音楽しか、救いにならないとき。

頭ではわかってるのに、割り切って今日を生きようとするのに、そのことを考えていても、考えずにいようとしても、どうしようもなく固くてがんじがらめになって、とらわれてしまうとき。

今日の自分、終わったな。と嘲笑しながら、ふと音楽でも聴いてみようかとイヤホンをつけ、お気に入りのプレイリストをランダム再生する。

その瞬間、さっきから眼の前にあった景色が、まったく別のもののように見えはじめる。

世界の外側に出てしまった自分の心を、内側に引き戻してくれるように。カチカチに凍った氷のような心を、スーッと溶かしてくれるように。

まるで音が自分の気持ちに「共感」してくれてるみたいに、その音楽が奏でる「感情」が自分にぴったりハマる。それで、なんか癒されていく。

あのメカニズムはなんなのだろう?いまだに不思議。

そのときの感情が、悲しみであれ悔しさであれ不安であれ喜びであれ感動であれ。まるで誰かに理解されたような気がして、まるごと包みこんでもらえた気がして、安心する。

音楽の近くで生きてきて、この瞬間がいちばん好き。

ああ、こういうときのために音楽ってあるんだな。って思う。

幼いころから人前で感情を表現したり、言葉にしたりするのが苦手で、物心ついたときにはすでに「誰にも言えない自分だけの感情」みたいのが心にたくさんあって、それをほぼ音楽で癒やしてきた。

音楽を聴いたり、奏でたりしている時間だけが、自分の中に溜まった「誰にも言えない感情」をデトックスできる時間だった。

もちろん、他の何かや誰かに癒やされることもある。ただ自分と音楽だけあればいいなんて思ってないし、それがいちばん幸せだ、なんてことを思ってるわけじゃないんだけど。

それでも誰にも言えなかったり理解されなかったりするときは、もう絶対に音楽で。

大人(ただ歳を重ねただけでそれを「大人」と呼んでいいかはわからないけど)になるにつれて、目の前の現実を受け入れて、平気な顔して生きられるようにはなったけど、本質は変わらない。音楽にしか癒やされない自分を痛いほど感じるときが、いまだにある。

そして、そんな自分に気づくたび強く思う。

私と同じような心を抱えた人たちを、音楽で救える自分でありたい、と。

音楽が「必要」な人、音楽じゃなきゃダメって人。そんな人たちがきっと世の中にはたくさんいる。

そういう人たちに、大丈夫だよ、安心してね、ここにちゃんと、あなたの音楽があるよって。くっきり線が引けなかったり、パッキリ言葉にすることができない、その気持ちを受け止めてくれる音楽が、ここにあるよって。

誰かの凝り固まった心を溶かせる音の一部として、この世に存在できる自分でありたい。

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