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とあるデリヘル嬢との出会い④

ドキドキして待っていると、ピンポンっとチャイムが鳴った。
慌てて部屋の入り口に行った。
ドアを開けた瞬間そこにはとても可愛くて、お人形さんみたいな女の子が立っていた。緊張がすごくて言葉が出ず、どうぞしか言えなかった。
とりあえず、ソファに座り自分は黙り込んでしまった。でも、ほんとに生きてきた中で1番のタイプの子。初めて写真で見たときよりかもっと可愛くて、夢を見てるんじゃないかって気分だった。
でもその子もとても大人しくて、人見知り(後から聞いた)だからお互い黙ったまま。
このままじゃダメだって思って思い切って声をかけた。
自分 “今更だけど初めまして。”

その子 軽く笑いながら”初めまして”

自分 “ほんとに可愛くて緊張しちゃっててすいません。”

その子 “私も緊張して話せない”

もうその会話だけで最高だった。何回も言うけど会えてること自体が奇跡だ。
ホテルに着く前にコンビニで飲み物とお菓子を買ってったからその子にあげたりした。
飲んで、食べてねって話のネタになればって思って。そのおかげで少し会話が弾んできた。

少し経ってから、その子に
“自分はエッチなことできないから、こんな空気でゆっくりできるかわからないけど時間までゆっくりしてくださいね。”
と伝えた。
するとその子が
“そんなこと言われたの初めてだからびっくりしたけど嬉しい。”
前のにも書いたが、自分には絶対そういうエッチなことはできる訳がない。中には高いお金払ってるのに勿体ないって思う人もいるかもしれないが、自分はその子に会えてるだけで満足なのだ。

少しずつ緊張も解けてきて、最初は言おうか迷ったが、会いに来た理由とかを正直に全てを話した。
逆にその子が自分が住んでる県の方言とか食べ物とかなに?的な質問もされた。
そんな感じで時間はどんどん過ぎていった。

ただ、ここで一つとても心配なことが。
また少し話がそれるが、自分には小学生くらいから霊感的なものがある。車の横に乗ってたりすると足だけが渡ってたり、人の影みたいな物を見たり、いつもではないがたまに見る。それに一昨年くらいから人に黒いモヤが見えるようになった。
去年の2月、朝起きて顔を洗って鏡を見たら自分に黒いモヤがかかっていた。なんだろうって思ったが特に気にせず仕事に行ったら、同じ会社の人に鉄の蓋みたいな物を肩に落とされて鎖骨を骨折した。
労災になり約半年仕事を休んだ。
自分にはそんな能力があるみたいだ。

話を戻して、その子を初めて見た瞬間かわいいと同時に黒いモヤが見えた。
最初は緊張でそんなこと忘れていたが、時間終了間近にやっぱり気になった。でも初めて会った子にこんなこと言ったら変な人だと思われるし、嫌われても嫌だから言おうかとても迷った。
考えてると時間が来てしまう、どうしよう。
とりあえず、延長できるか聞いた。そしたら、

自分 “延長ってできる?”

その子 “できるよ。でも高いけどいいの?”

自分 “値段とかじゃなくてもう少しお話したい。予定とか大丈夫?”

その子 “全然大丈夫だよ。てかありがとう。”

30分の延長。1万円。確かに安くはないが、自分からすればその子とお話できるなら全然安かった。

そこからそういう仕事の裏事情とかいろいろ教えてくれた。
帰りなんか食べてくの?って聞かれて、食べてくけどなにがいいかな的な話して、お寿司とかいいんじゃないって調べてくれたりほんとに優しい子だなって思った。一緒に食べ行く?って聞いたら帰ったらやることあるから。ってそりゃ断られますよねって笑った。
結局時間が来てしまった。モヤのことも言えずに。
その子が一緒にホテル出る?って言うから、うん!って即答してホテルを出た。ホテルを出るとお寿司屋さんはあっちだからねって最後まで教えてくれた。
でもどーしてもモヤのことを伝えたいし、もしその子に自分みたいになにかあったら絶対嫌だし後悔すると思った。だからもう当たって砕けろって自分に言い聞かせて思い切ってLINE交換してくれませんか?って聞いてみた。絶対無理だって思いながら。そしたら、いいよってあっさり教えてくれた。
嬉しいしこれでモヤのこと伝えられるって安心した。
LINEを交換してじゃあねってホテルの前でバイバイした。

そのままお寿司屋に向かったが、会えて嬉しかった余韻とモヤの心配でなんか変な気持ちだった。
教えてもらったお寿司屋さんがめちゃくちゃ混んでて少し高いところが空いてたから、せっかくだしってそこのお寿司屋さんでお寿司を食べた。
お寿司の写真と共に、今日はありがとうってLINEを送った。
返信はないだろうと思って送った。もし返信きたらモヤのことは言おうって決めていた。

そこから夜の都会をブラブラして、新宿からバスに乗り帰宅した。

それからLINEの返信はなかった。
でもこのあといろんな展開が待っているとは思わなかった。

続く。

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