セーフガーディングとは何か?
セーフガーディングとはなんだ?
昨年から人生初のNGOの職員となり、様々なことが初めてなのですがその中でも、つい最近の初めての一つに「セーフガーディング」というものがあります。
日本の国際協力NGOにおける『セーフガーディング』の取組促進のための提言とガイドラインの作成という報告書がありますので、興味がある方はぜひ、ご覧になっていただきたいのですが、そちらの事業概要のところから引用をさせていただきますと…。
つまり、『支援者がその立場や地位の優位性を利用して、支援すべき対象の方から搾取をすることを止めること』が“セーフガーディング”ということですね。
最近、似たようなものを勉強していたな~と思ったら…社会福祉士には、倫理綱領というのものがありまして、その中の原理の部分にこのような内容が含まれます。
自分が20代、30代で行ってきた「まちづくり」を振り返ってみると、このような価値基準や援助者の立ち位置、そして責任というものをあまり、深く考えて来なかったなと思います。何となく、「みんなが楽しく、幸せになれれば…」というような「フワッ」とした感覚でいたように思うのです。
セーフガーディングや社会福祉士の倫理綱領の学びから私は一つの確信が生まれました、それは、私は「人権」をきちんと理解し、発することができる人材にならなければならないということです。
すなわちそれは、倫理綱領で言われる「すべての人々を生まれながらにして侵すことのできない権利を有する」ということであり、小学校の時に社会の時間に習ったような、日本における基本的人権は「平等権」・「自由権」・「社会権」・「参政権」・「請求権」で分類されるということですね。(これらについては、またの機会に勉強をしたいと思います)
ただ、NGOに所属してこれらのことを具体的に勉強することができたのは私個人にとっても非常に大きな学びになりました。また、社会福祉士としてのこれからをあらためて考える機会にもなりました。
これからの社会福祉士に求められることとは?
社会福祉士の資格を持っている方を支援分野ごとに分けると「高齢者支援」「障害児者支援」「子ども・子育て支援」「生活困窮者支援」「教育」「司法」…等があって、非常に幅広い分野で活躍されていることが分かります。ただ、分野ごとに偏りはあって「高齢者福祉関係:43.7%」「障害福祉関係17.3%」「医療関係:14.7%」「地域福祉関係:7.4%」「 児童・母子福祉関係:4.8%」となっているので、半数近くは高齢者分野におられるとのこと。
まぁ、1987年(昭和62年)に法律ができて認定を開始し、介護保険制度が2000年から始まり、財源もありますから「社会福祉士」として仕事がしやすいという意味では社会福祉士が高齢分野に偏るのはある意味仕方ないかもしれません。一方で、地域福祉や児童・母子福祉関係分野での4.8%は非常に少ないなと感じるのが正直なところです。
私自身は偏屈なところがありまして、みんなが右を見ていると左がどうなっているのかを確認したくなる性分があります。ということで、あえて、地域福祉や児童、母子分野でソーシャルワークを実践したくなります。
加えて、厚生労働省のサイトをみているとこのような表現がでてきます。
ソーシャルワークを専門職のためのものではなく、みんなでソーシャルワークをできるようにして欲しいとのことです。もはや、ここまでくると元気玉ソーシャルワークとでもいうべきか。(鳥山明先生お借りします…)
私は地域での実践、業務での実践を重ねながらソーシャルワークを広げていく活動をこれからも続けていきたいなと思っています。