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軍歴証明書を取り寄せてみる(2)


身内への聞き取り

2021年8月10日 母の記憶をたどる

 自分の祖父……とは、母の父であるので、まずは母に詳しい聞き取りをする事とした。
 母は、祖父が44歳の高度経済成長期に生まれ、その頃の祖父は働き盛りであり、もはや軍人という肩書は微塵も残っていなかった。母自身も戦後生まれで、戦争体験や記憶は何もなく、東京の街並みにも戦争の跡は残っていなかった。

 母の幼少期が東京都…という事は、前回の記事、また軍歴証明書の取り寄せに於いて大きな課題であった「祖父の終戦時の本籍地」と同じではないかと推測した。

 母に聞けば、母は結婚するまでは父親である祖父の本籍地を使用していたので、記憶には薄いが、結婚以前の本籍地なら「わかる気がする」と言う。

「千代田区三番町の…いくつだったかなあ?」

 これだけでも大きな進歩であった。
 祖父が「旧陸軍」であるのならば、その本籍地のある自治体「千代田区」に問い合わせればよいという事になる。

 善は急げ、千代田区役所へと向かう事とした。

軍歴証明書申請に必要な書類を揃える

2021年8月12日 千代田区役所

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千代田区役所

 幸いな事に、自分は神奈川県の東京寄りの地域に住んでいたため、車でさほどかからず、目的地の「千代田区役所」へとたどり着けた。

 区役所は新築されたのか、真新しい庁舎であった。二階にある戸籍課を訪ね、「千代田区三番町」に「祖父の氏名(正しい漢字と読み仮名)」の戸籍があるか否かを確かめて頂く。

 結果、母の記憶がかなり確かなものであったようで、そこには見事に祖父の戸籍が存在し、戸籍謄本と除籍謄本を発行して貰う事ができた。また、祖父の父の代から遡る様々な資料は東京大空襲により焼失してしまい、存在しないという事もわかった。

 戸籍課の方々には大変丁寧なご対応を頂け、軍歴証明書に必要な書類はもちろん、焼失の告知書まで頂けた。

軍歴証明書の申請に必要な書類と手順は…
・旧海軍または旧陸軍に軍属していた者の終戦時の本籍地の戸籍謄本
 ※亡くなっている場合には「除籍謄本」
・申請者の戸籍謄本
 ※軍属していた者と申請者が各自治体の定める親等内である事が条件であり、親族である証拠となる戸籍謄本が必要になるが、申請者が旧軍人の「子」以下の親等場合(孫など)、「子」の戸籍謄本も必要となる。
・申請者の身分証明書の写し
 ※運転免許証などのコピー
・東京都の場合…東京共同電子申請・届出サービスによる「電子申請」
 ※旧軍人の氏名(漢字)、終戦時の本籍地、申請者氏名を記入

東京共同電子申請・届出サービス
旧陸軍軍人の軍歴に関するお問い合わせ
https://www.shinsei.elg-front.jp/tokyo2/uketsuke/form.do?id=1583382362254

東京共同電子申請・届出サービス-簡易申請-利用規約確認 (elg-front.jp)

軍歴証明書の申請へ

2021年8月13日 電子申請

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スマートフォンから申請した画面

 母の記憶の確かなこと、千代田区役所の戸籍課の方々のご親切により、祖父の軍歴証明書の申請まで行きつく事が出来た。
 あとは、申請が「受付」されれば、詳細は電子申請時に登録したメールアドレスに届くので、その指示に従い、上記必要書類と400円分の定額小為替(郵便局で購入)を添えて、軍歴証明書の取り寄せとなる。

 感染症対策などで役所仕事が立て込んでいることも見越して、おおよそ2~3週間はひたすら「連絡待ち」の日々となる。

余談
2021年8月12日 靖国神社と遊就館

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靖国神社

 千代田区役所は九段下駅すぐにあり、また靖国神社も目と鼻の先にあるため、毎年8月15日に参拝していたが、今年は感染症対策から「分散参拝」を推奨されている事もあり、12日に参拝して来た。

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