軍歴証明書を取り寄せてみる(1)
2021年8月10日 軍歴証明書とは
8月。時節柄、様々なメディアで「 #戦争 」について取り上げられる。
そんな中、自分の母方の祖父は戦時中どのように過ごしていたのであろうか……と、ふと頭をよぎった。
祖父のプロフィール
自分が小学三年生の時に、国語の教科書の「ちいちゃんのかげおくり」から「戦争教育」があり、身近な人から戦争体験などを聞いてみよう…という課題が出された。
祖父は同級生らのおじいちゃんより比較的高齢であったので、子どもの頃の戦争体験ではなく、実際に戦地へ赴いたであろう話が聞ける……と思ったが、自分が高校生の頃に他界する最期まで戦争について語る事はなかった。
軍歴証明書とは
ある日、なにかのSNSで、戦争当時「旧海軍・陸軍軍人や軍属または従軍文官」であった者は「 #軍歴証明書 」という資料が国や自治体で保管されており、近しい親族は国や各自治体からそれを取り寄せる事ができる…という情報を見かけた。これも何かの縁または機会だと、自ら調べる事にした。
「陸軍」「海軍」「文官」所属先とは
まず、大雑把に「軍人」といっても、「旧海軍軍人」「旧陸軍軍人」「旧陸軍軍属文官・従軍文官」という分類がある。スタートとしては、この分類を定かにする事であった。国や自治体への問い合わせ先が変わるからである。
祖父はどこに所属していたのか?
祖父が他界したあと、その遺品は、訳あって親戚に全て処分されてしまった。中には軍服そのものや、軍服を着た写真も多く残されてあった。
処分される直前に当時のガラケーで隠れて撮ったものが二枚ほど残っていた。ガラケーという事もあり、画質はかなり悪い。自分が詳しい者ならば、その古い写真から何かしらの情報を引き出す事も出来たかもしれないが、何の知識も持ち合わせていなかった。
時期も場所も、戦時中なのかすらもわからない写真。祖父や軍属仲間たちは笑顔でそこに写っていた。
この二枚の写真以外に残す事は出来なかったが、祖父が多くの軍人の中、雄々しい姿で騎馬している大判の写真もあった。
そこで「騎馬」するのは「旧陸軍」なのではないか?という浅い知識に基づいて、検索して調べてみたところ、やはり旧陸軍には「騎兵隊」が存在していた。もちろんその写真の折に騎馬していただけで、騎兵隊である確信はどこにもない上に、第二次世界大戦に入る頃には「騎兵」ではなく火器を扱う「機甲」など形を変えていたが、まずは「旧陸軍」であったという仮定で調べ始めてみる事にした。
祖父は……
・旧陸軍所属ではなかろうか
・その場合、問い合わせ先は終戦時の本籍地にある「社会福祉担当部署」となる
ここで「旧陸軍」と仮定してスタートしたものの、次なる試練として、祖父の「終戦時の本籍地」を探す事だが、皆目検討がつかなかった。
東京生まれで、慶應義塾大学で学んでいた事から、恐らくは「東京都」のいずれかの市区町村であろうと、これもまた仮定する。
次なる試練は「祖父の昭和20年8月15日終戦時における本籍地探し」である。