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【銀行が施設を下見した時の反応とは?】
銀行からの連絡がなかなか来ず、融資の進捗が分からないまま1ヶ月近くが経過しました。業を煮やし、こちらから連絡を入れることに。「融資の件はどうなっていますか?よろしければ、以前お話ししたように現地を実際にご覧になりませんか?」と提案したところ、銀行側からは「分かりました。実際に見てみたかったので、社長のご都合に合わせて予定を立ててもらえますか?」との返答がありました。
こちらから働きかけなければ動かない銀行の対応には苛立ちを感じつつも、ぐっと我慢。最終的に1週間後に現地視察が決定しました。
現地視察当日
視察当日、車で現地へ向かっている途中でふと気づきました。雪が積もっていないのです。ここはスキー場が併設されたエリアですが、雪はまったく降っておらず、外気温は日中でも3℃程度。しかし天気は晴れています。
下道には全く雪がなく、「今年の降雪量は少ないのか?」と今後のスキーシーズンを不安に思いながら、山道を15分ほど登っていきました。施設まであと5分という地点で、ようやく雪が道路に見え始め、「よかった」と一安心。施設に到着すると、しっかりと雪が積もっており、スキー場も無事オープンしていました。
オーナーとの会話
銀行の担当者が到着する前に、先にオーナーと話をすることに。お茶をいただきながらオーナーから「銀行との話し合いは進んでいますか?私たちは引き継ぎに向けて、新しい住まいを探したり、お客様へ引き継ぎの案内を進めています」と言われました。
しかし、その後の言葉に驚かされました。
「以前、ワタシからお金を貸すという話をしていたと思いますが、その件については一旦検討させていただきたい。とにかく銀行から融資を受けてください」とのこと。
正直、やっぱりかという気持ちでした。オーナーの話によると、「この先、どれだけ生きていられるか分からない中で、大きな金額を貸すのは難しい」と感じたようです。当然の判断ではありますが、以前の話と異なる点もあり、今後の進め方は書面でしっかり記録しておく必要があると痛感しました。
銀行担当者との打ち合わせ
その後、銀行の担当者が到着。普段やり取りしている担当者だけでなく、支店長も同行しており、この案件に対して支店レベルで関心を持ってもらえていると感じました。
施設内をすべて案内した後、オーナー・銀行・私の三者で話し合いを実施。
オーナーは融資をスムーズに進めるために、次のような説明をしてくれました。
「この建物は1億6000万円で建設しました」
「30年前は満室が続き、売上も非常に良かったです」
「建物を担保にすれば3000万円の融資は問題なく受けられるはず」
しかし、銀行側はあまり熱心に聞いている様子ではなく、それよりも直近3年の売上や建物の耐久年数・修繕箇所などの詳細を重視していました。最終的には「融資する際は建物を担保にするが、希望金額を満額通すのは難しいかもしれない」との返答。ただし、「少しでも多く融資が受けられるよう努力する」とのことだったので、現地視察が実現したのは良い結果だったと思います。
また、私が提出した事業計画の売上予測が高すぎるとの指摘を受け、より現実的な数字に修正して再提出することになりました。
今回の視察を終えて
銀行で初めて融資の相談をした際は、あまり前向きに対応してもらえている印象はありませんでした。しかし、今回は現地視察を行ったことで、銀行の反応が大きく変わったと感じました。
やはり、実際に施設を見てもらい、現地で直接対話することで、融資の検討がより具体的になったのだと思います。次のステップは事業計画の修正と再提出。少しでも有利な条件で融資を受けられるよう、引き続き準備を進めていきます。