超合法ニートの終わり
朝はコーヒーを豆から挽いて淹れ、
昼食を兼ねた簡単な朝食をつくり、
概念としての森(どうぶつの森)で過ごし、
夫が帰るまでに夕食をつくり、
たっぷりと読書の時間を設け、
十分な睡眠を取る。
注意点として、惰眠は貪らない方が良い。
睡眠リズムの崩れは、致命的だ。超合法ニートにとって。
それさえ注意していれば、存分に堕落して良い。
そもそもニートは合法だし、否定する気は無い。
勝手に自分の心情で、自分に対してのみ付けた名だ。
名乗るのであれば、主婦の方が妥当であろう。
しかし主婦を騙れるほど、碌に家事をしていない。
何故、超合法なのか。
毎日家に居るというのに、金が入ってくる(傷病手当金とかいうもの)。
何故、毎日家に居るのか。
医者が自宅療養が良いだろうと言う。
私もそう思っていた。
仕事柄、自分の症状をどうも客観的に見てしまう。
そして察した。
休まないとまずいことになると。
1年の半分が終わったらしい。
超合法ニートは、なんというか、言いづらいのだが、快適だった。
症状に苦しめられる日もあったが、思い返せば快適な時間の方が長い。
緊急事態宣言?
アニメでしか聞いたことのないような単語が飛び交う危急な情勢も、背徳感を薄め、快適さを色濃くさせた。
超合法ニート期が終わってしまう。
つまりは回復したのだ。十二分に。
復職を前に、今の感情は言語化が難しい。
時間に追われる生活が、
生身の人間と関わる生活が、
恋しくもあり、疎ましくもある。
愛憎相半ば。恋愛のような。
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ここまで読んで頂き、ありがとうございます!
至極しあわせです。