吉兆 京都吉兆 嵐山本店
有名店の歴史と特徴
美しい日本の美を五感すべてで体感できる日本料理の名店
日本三大料亭:「新喜楽」「金田中」そして「京都吉兆 嵐山本店」
教本の「有名店の歴史と特徴」の章のなかの日本料理店の節。
まずは覚えるべき第一の名店として記載されている。
続いて、京都の「瓢亭」、東京・銀座の天ぷら 銀座「天國」、東京・浅草の「浅草今半」国際通り本店、東京・銀座の鮨「銀座久兵衛」。
各店の歴史と特徴を読んだばかり。講座から帰宅して、毎週録画しているTV番組の『新 美の巨人たち』を再生すると、なんと!プログラムはタイミングよく「京都吉兆 嵐山本店」。
教本の活字が、それは美しい映像で確認できて感動もひとしお。
京都は嵐山の名所「渡月橋」を横目に喧噪を通り抜けると大きな門構え。
敷地内は外からうかがい知れず、門をくぐって玉砂利を行くと、中門で若い衆が出迎え、美しく整った庭を通り玄関まで案内される。
番組では、近藤サトさんが訪問者としてレポート。
玄関を上がると、美しく着物を着こなした若女将や仲居さんたちに案内され、迷路のように廊下を通って座敷に通される。
番組では、大改修が終わった特別なお座敷「待幸亭」。お部屋もお庭も、そしておまかせコース八寸のお料理も、しっとりと心を潤す美しさ。映像を観ているだけでうっとり、幸せな気持ちになる。
創業は昭和5年(1930年)。創業者は、湯木貞一(ゆき ていいち 1901-1997)30歳のとき独立、大阪市新町にカウンターのみの割烹料理屋「御鯛茶処 吉兆」を開店。開店の日、お客は0人だったという逸話もあるが、そこから現在までの地位を築いた背景は、湯木貞一の才能にあったといえる。
1981年、紫綬褒章受章、1988年、料理界から初めての文化功労者受賞。
2回店舗を移転、嵐山本店は古美術商「米山居」児島嘉助氏の別邸を譲り受け昭和23年(1948年)~。
今やお馴染みの「松花堂弁当」は、湯木貞一のアイデア。京都・八幡にある松花堂昭乗の庵で行われた茶会で、部屋に積み上げられた四つ切箱からひらめいた。
1979年、1986年、1993年の東京サミットで日本料理担当に選ばれたことで、世界的に有名な店となる。
現在の料理長は三代目の徳岡邦夫さん。