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人に嫌われたら人生が変わった!「嫌われる勇気」を持つすすめ

私の人生を変えてくれた本、「嫌われる勇気」の紹介をしようと思います。
ベストセラーなので知っている方も多いと思いますが、アドラー心理学の入門書で、いわば自己啓発本です。2013年に発売し、シリーズ世界累計800万部を突破しており世界中の人々に愛されてきました。
多くの読者が「考え方が変わった」「人格が変わった」などと大きく影響を受けており、私もその中の1人です。
実際に「自分の考え方ひとつ変わるだけで、周りとの付き合い方が格段に楽になった」ということを体感したので、どのように影響を受けたのかを当時のエピソードと共にお話しさせていただきたいと思います。


鬱になる

数年前、私は鬱になりました。

娘はまだ1歳、育休から復帰して、3年間やっていた営業職から事務職になり半年が経つ頃。今まで仲のよかった同僚から突然日課だったランチに誘われなくなり、仕事のミーティングも呼ばれず、仲間外れにされるようになりました。
数ヶ月続いた頃、「なんであの人はこんなことをするのだろう」「どうすれば元の関係性に戻れるのか」と、夜眠れずに同じことが頭の中をぐるぐるとしていました。
前触れもなく起きた、仲の良かった同僚Oさんとその他数人からのイジメの原因を突き止めようとOさんをランチに誘い、「何が原因でこういうことになっているのか」と聞いてみたりもしたけれど答えはあやふやでした。
日々の仕事と家事や育児の両立に加えて、眠れていなかったこともあり体調は次第に悪化。目はなぜか腫れて声は出なくなり、体調不良を理由に仕事を1日休み、体調が治った後も会社を休み続けました。

夫との関係と鬱病の悪化

夫は同じ会社に勤めており営業職でメンバー数人をかかえているポジション。「俺は仕事をしているんだ」と言わんばかりに出産前と変わらずにお酒を飲んで帰ってくる毎日でした。
休日はTVか携帯をずっといじっておりお世辞にも育児に協力的とはいえません。そんな夫に呆れていたのと、会社の一件で精神がすり減っていた私は夫にもあまり相談することなく、「鬱っぽいから休職しようと思う」と報告だけして、人に関心のない部長に鬱病の診断書を出したのでした。

娘はイヤイヤ期がはじまっており、今日はもう何もしたくないと思う日でもやっと作った炒飯はひっくり返され、油でコーティングされた米粒は床にひっついて一粒一粒拾わなければなりません。
夜になると「まだ帰ってこない、何しているのか」と漠然とした不安に駆られ、娘の寝かしつけの後で布団の中で泣く日が増えていました。

保育園の送り迎えに家事に育児。気がつけば、仕事をしていた時も当たり前のように全てが私の役目となっており、なぜ女性ばかりがこう変化しなくてはならないのか?などと夜中じゅう頭の中をぐるぐるとしていました。

色んなもやもやで頭がいっぱいになり、ホームにただ並んでるだけの知らない人や目の前を歩いている知らない人に対しても「なんで横入りするのか」「歩いて煙草を吸うなんて、マナーが悪い」などと「なんで、どうして」が日々脳内を駆け巡っていました。

本との出会い

休んでからは独身の時に本を読むのが好きなんだった、と思い出してたびたび本屋に足を伸ばすようになっていました。何冊か購入した中でタイトルが一番気になった「嫌われる勇気」という本を読むことに。久しぶりに本を読む私にとってはちょっと分厚く、「自己啓発の源流、アドラーの教え」のサブタイトルを眺めながら、「なんだか小難しそうだし全部読み切れるか分からないな」と思っていましたが、長女が保育園に行っている間やひとり遊びをしている時間なんかを見計らって、数十日に渡って読み終えました。そして読み終えた後の私は味わったことのない清々しい気分になっていました。自分も、世界の見え方も、読む前とではまるで違います。この時期、「こうするべき」「こうでなくてはならないのになぜ」と自分のいろいろな固定概念に囚われていた私は「まあいっか」「正解はないのだからどちらでもよいよね」と考えられるように変化し、そうすることで気持ちが楽になっていくのを感じました。何より、今までは「人に嫌われるって良くないことだしそもそも嫌われたくはない」「みんなと良好な関係を築いていきたい」と思っていたのですが「人に嫌われても良いんだ」と気づけたことが大きく、当時の私にとって衝撃的でした。

読後の変化を簡単にまとめてみます。
・勝手に期待して勝手に裏切られた気持ちになることがなくなった
・「こういうことを人に言うべきではない」「嫌われるかもしれない」と我慢してしまうのではなく、自分の気持ちを大切に、思ったことを口に出してみることができるようになっていった
・あれこれ考えすぎずに人付き合いができるようになった
などです。
期待しなくなり自分の気持ちは溜め込まず言えるようになったため、おかげで夫との関係は良好に。そして会社復帰後の人間関係もずいぶん楽になりました。

まとめ

当時の私は、長い暗いトンネルを手探りのまま進むように読み進め、読み終えた後にはようやく光を見つけた気分でした。読んでから数年経った今でも、頭の片隅には常に本に書いてある言葉たちがあり、私を都度救ってくれています。この本に出会っていなかったらまだトンネルから抜けられずに八方塞がりのまま、もがいていたかもしれません。
「嫌われる勇気」は間違いなく私の人生を大きく変えてくれ、そして今も寄り添い続けてくれている大切な本となっています。


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