2022年上半期映画ベスト10
久しぶりの更新。
先日Twitterの方に、今年の上半期に鑑賞した新作映画ベスト10を投下しました。ここではコメント付きで改めて紹介しようと思います。
因みにそのツイートがこちら↓
まぁこんな感じです。どうですかね。シネフィルの皆様。
未鑑賞の話題作としては、「死刑にいたる病」「流浪の月」「ちょっと思い出しただけ」「アネット」「ニトラム」「ゴーストバスターズ/アフターライフ」「ドクターストレンジ/MoM」「アンビュランス」等ですかね。この辺りは妙にTLでの評価が高かったので、鑑賞してれば多少ランクも変わっていたかも。
では順に行きましょう。
トップガン マーヴェリック
鑑賞日 : 6月3日
劇場 : 梅田ブルク7
奮発してドルビーシネマで鑑賞。ちょっと高い金払っただけあって、強烈な映像体験。轟音で内蔵が震え、強烈にスクリーンへ没入。老けてなお魅力が増したトム・クルーズ。1作目の時点ではただのアイドル俳優だったのにねぇ。正直言うと1作目はあんまり好きじゃないのよ。あまりに自分と接点がない青春キラキラ系だし。ノリも古いし見てらんなかった。「スキャナーズ」で他人の脳髄ぶっ飛ばすガイキチを演じたマイケル・アイアンサイドが、まるでそんな映画には出たことないと言わんばかりに、しれっと硬派な教官を演じてたことしか印象にない。
それがどうだ。37年の月日がたち、トムの顔にもいい感じにシワが刻まれ、それでなおキリッとアクションもドラマもこなす。それであのラストへ向けて大いに盛り上げる、粋な脚本。1作目のオマージュもふんだんに盛り込みつつ、トップガンという作品を現代アップデートさせた。これは文句なしの暫定1位。これを超える感動は今年出るかなぁ。
ハケンアニメ!
鑑賞日 : 5月20日
劇場 : 高槻アレックスシネマ
まず、アニメ製作の裏側ってだけでもうテンション上がってた。それでハードル上げて見たら優に飛び越える傑作。アニメーターへのリスペクトがふんだんに盛り込まれたアニメ賛歌。劇中劇のクオリティも抜群。マジで1クールの長さに仕上げてほしい。てか、一瞬出てきた最終回のワンシーンだけでちょっと泣きそうになったよ。世はアニメ大航海時代。大人も子供もみなアニメに夢中。「アニメ=オタク文化の象徴」という根強い繋がりを取っ払ったという意味でも、非常に価値のある作品。
KKKをぶっ飛ばせ!
鑑賞日 : 4月22日
劇場 : イオンシネマ茨木
これはですねぇ。クソ映画の類なんですよ。黒人が、白人至上主義KKKを怒りに任せてひたすらボコる。それだけ。ピンチもゴリ押しですり抜けてやっつける。KKKは黒人の顔を剥いだマスクをかぶって「同志だよ〜」。対する主人公は、KKKの腸を引きずり出し口に押し込み得意顔。無駄にグロくて全員狂人。鑑賞中ずーっと爆笑。悔しいけれど、なんじゃいこれと思いながらも心底楽しめたから、高得点を献上せざるを得ないのね。
因みに、YAHOO映画とMOVIE WALKERの評価は星2.5ですが、私もこれくらいが妥当だと思います。
君を想い、バスに乗る
鑑賞日 : 6月18日
劇場 : シネリーブル神戸
なんか、あまり自分のTLでは話題になってなかったなぁ。「ラストサムライ」「魔法にかけられて」でギャグキャラ担当だったティモシー・スポールが90歳の老紳士を熱演。実際の彼の年齢はまだ60歳ほどだったはず。どうやら特殊メイクをせず、気合で演じてるんだと。はえぇ〜。
亡き妻との約束を果たすため、乗合バスではるか故郷へ。現代の象徴とも言えるアイテム、SNSの脚本への絡め方が抜群にうまい。主人公の目的が観客にもラストまで伏せられていたのが良かった。エンドロールの演出も粋だねぇ。もっと話題になってても良いよねぇ…
エッシャー通りの赤いポスト
鑑賞日 : 1月9日
劇場 : 第七藝術劇場
鬼才・園子温の最新作は、無名俳優たちの魂の下克上。名前もないエキストラだけを写した長回しは、伝説的名シーン。2時間半の長丁場を一気に見せきった。大傑作「愛のむきだし」に通ずる勢いをも感じて、ちょっと嬉しかったぞ。最後も、園子温の代名詞とも言えるスクランブル交差点のゲリラ撮影(もちろん警察も出動)でバチッとキメる。あーカッコイイ。脇役って素晴らしい。
映画好きの方にはもう周知の事実ですが、園子温監督がのっぴきならないことをやらかし、もうソフト発売どころじゃない。このままお蔵入りかな。それはまあ…事情が事情なので仕方ないとして、この作品を1度でも見れたことは一生自慢しよっと。(ソフトが発売されたらもちろん買います)
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
鑑賞日 : 2月4日
劇場 : 高槻アレックスシネマ
MCU作品群は全然追ってないから、とりあえずスパイダーマン過去2作(ホーム・カミング、ファー・フロム・ホーム)を履修してからの鑑賞。これがどうしてどうして、自分のツボにどハマり。孤独でも戦い続けなきゃいけないヒーローの宿命。どこまでも優しい眼差しで、スパイダーマンをスクリーンに写す。"シークレットゲスト"にもテンションが上がったけど、それを抜きにしてもシンプルに娯楽として強すぎる。トムホの動きは過去1キレがあったなぁ。ギャグ線も高かった
コーダ あいのうた
鑑賞日 : 2月20日
劇場 : イオンシネマ茨木
アカデミー賞最有力と聞いて、発表より先に鑑賞しておきたかった1作。主人公、ルビーは歌唱力の才能を持った少女。でも家族全員聾唖者で、その才能を認めてくれない。聾唖の苦悩、聾唖者と暮らす苦悩、様々な悩みが溢れていながら、作品に漂う空気は実にコミカル。様々なメッセージがノンストレスで心に響く。人の才能を引き出すのが上手いV先生も、ひとクセあっていいキャラでした。
TITANE/チタン
鑑賞日 : 4月1日
劇場 : 梅田ブルク7
「万引き家族」「パラサイト半地下の家族」に続くカンヌ最高賞はまさかの本作。頭にチタンプレートが埋まってる主人公が、車内で1人セックス(オナニーとの違いは謎)したら妊娠。その後、身分と性別を偽って、行方不明の少年になりすまし居候。あらすじだけ見るとわけがわからないし、未だに飲み込めない。根底にあるのは、ジェンダーの壁破壊か。自傷、セックス、殺人、あらゆるモラルを超越し、行き着く果てはあまりに穏やかな感動だった。OPの長回しとテクノミュージックがどツボ。
ドラゴンボール超 スーパーヒーロー
鑑賞日 : 6月17日
劇場 : 高槻アレックスシネマ
原作漫画の知識しかないけど、予告編でかなり気になってたので鑑賞。新生レッドリボン軍とおなじみのZ戦士たちの、熱き死闘と友情。3DCGを2次元に落とし込む技術(トゥーンレンダリングって言うの?)は、一昔前だと違和感マシマシだったからちょっと不安だったけど、やはり技術の向上か、冒頭から映像へ没入できた。写実的なカメラワークが可能になったのは強いね。ダイハードのジョン・マクレーンばりに色々押し付けられ、孤独に奮闘するトホホなピッコロさんはなかなか見応えありました
神は見返りを求める
鑑賞日 : 6月26日
劇場 : TOHOシネマズ梅田
YouTuberはまさに現代こそのテーマ。他者のサポートありきで栄光を手にして調子に乗る女。見返りを求め過ぎてストーカー化する男。この世の地獄を見せられた。若葉竜也の軽率っぷりは、何かしらの賞を上げたいレベル。この映画を通して、世間のYouTuberの印象を良くしようという制作陣の意気込みを全く感じさせなかったのが、高順位の主な理由。
と言うわけで、以上です。見逃した作品も多いのでオススメあれば教えてください。今は「哭悲 THE SADNESS」が楽しみです
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