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【映画祭の今】コロナ禍でも規模拡大、オンラインも充実のなら国際映画祭

 あっという間に菅新自民党総裁が誕生し、映画界も19日の定員100%解禁までカウントダウン。それでも東京はまだ3桁の感染者数で、10月末に行われる東京国際映画祭、東京フィルメックスがどのような形で開催されるのか、その発表も待たれるところだ。

 9月は現在東京で開催中のぴあフィルムフェスティバルに続き、関西では2年に1度開催のなら国際映画祭が18日の東大寺でのレッドカーペット&オープニングセレモニーから幕をあける。奈良出身の河瀨直美監督がエグゼクティブ・ディレクターを務める同映画祭は、カンヌやベルリン、ショートフィルムフェスティバルなど横との連携を強くする一方、若手映画人を中学時代から育成していくユースプログラムが充実しているのが特徴。ユース映画制作上映ワークショップ、ユース審査委員に加え、今年はユースシネマインターンが加わり、今年のワークショップ指導監督である中川龍太郎監督最新作で奈良初上映となる『静かな雨』のオリジナルフライヤーを制作している。

 コロナ禍での開催は、どの映画祭も上映作品が減ったり、プログラムの縮小を余儀なくされているが、なら国際映画祭はむしろプログラムがパワーアップ、上映作品も増え、インターナショナルコンペティション作品を中心に上映後のリモートトークも開催予定だ。今回は、このインターナショナルコンペティション作品をはじめ、ナラティブ(学生部門)作品、特別招待作品、カタランフォーカス、ナラティブなどのプログラムでVimeoを使用してのオンライン上映が開催予定。鑑賞は有料(各作品ごと)だが、ゲストトークは無料で鑑賞できる(ナラティブ2020『再会の奈良』はトークのみ配信)。また、斎藤工や永瀬正敏などが来場予定のオープニングセレモニー&レッドカーペットも無料配信予定だ。地域色満載、奈良の風情を感じられるなら国際映画祭。この機会にぜひ体験してほしい。


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