横浜流星主演 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」第4話を観て…
ここまでリアルタイムで連続で見るとは想わなかった
べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜
結構ハマりつつ…って、NOTEで4話連続で感想を書く時点でハマってるというべきか……
第4話『雛(ひな)形若菜』の甘い罠(わな)』
タイトルからしてネタバレ感満載
冒頭では猫をだっこする主人たちのコミカル演出はあるものの、全体的には陰謀回といっていいだろう。
物語
(判りやすくするために現代表現の言葉を混ぜてます)
女郎の主人たちから新たな吉原のPR本の制作を依頼される蔦屋重三郎(横浜流星)。しかし制作費のお金を集める方法として、主人たちは吉原の花魁たちから入銀(集金)とする考えを示すが実際にはハードルが高かった。
街なかで平賀源内と再開する重三郎。そこで平賀源内の書いた本の会話から、花魁に呉服屋のおすすめの着物を着せ、その着物を販売したい呉服屋から広告費として入銀してもらうことで制作費を確保アイデアを思いつく。
そこに西村屋(西村まさ彦)から本作りと流通についての協力依頼を受けるとともに花魁と呉服のイラストを描く絵師の礒田湖龍斎(いそだ こりゅうさい/鉄拳)も紹介され本づくりは一気に現実のものとなる。
途中でトラブルがあり絵が水日だしになるが、
蔦屋重三郎と同僚(付き人?)の少年、唐丸の隠れた才能によって事なきを得る。
いざ呉服屋への花魁イラストのお披露目の日。
なぜか鱗形(片岡愛之助)らがお披露目会場にやってくる。
そこで蔦屋重三郎が立ち上げた販売元「耕書堂」の本は市中では販売できないといい出す(要は一般流通はさせませんよ)
さらに
市中での本の販売は以前から決められたルール(仲間内の互助会)が有り、新たな販売元は認めない…
しかし西村屋の名前のみであれば市中でも売っても良い…とする案を出してくる。
ここまで本を作り上げた蔦屋重三郎の功績をすべて奪い取るというのだ。
この決定に納得いかないものの
親代わりの駿河屋の
「吉原のために」
という言葉により、
「自身のプライドではなく、吉原に人を呼ぶための苦渋の決断」
として引き下がる蔦屋重三郎だった。
しかしもちろん納得などしていない……。
その頃江戸城では田沼意次が江戸城内でのパワーバランスで有利になるために平賀源内に賢丸(寺田心)の養子計画を大きく揺さぶる謀(はかりごと)を行う。それは吉宗公が残した書類の加筆偽造であった……。
とまあ 第4回は結構難しいお話し。
前半の錦絵を作るまでの流れはとてもわかりやすい。
怪しいまでの片岡愛之助のニヤリとした表情がとても怪しいとおもったらそのまま怪しい人だったw
西村屋も都合がいいことをに言ってくるが、これには裏があって…とまあ
現代でもある
「美味しい話には裏がある」
を地で行く展開になっている。
現代社会でもある既得権益と互助会のハードル
横浜流星の行動原理はどこまでいっても「吉原のため…」を逆手に取られた今回。
熱量はずっとそのままであるものの、社会にある「互助会」のような「暗黙のルール」に直面することで、大人の世界にある不条理を経験する。
これにより後々の商売をする上での起爆剤への布石になっているとも言える。
唐丸の正体への布石なのか?原画複製の超技術
また、謎の絵師「東洲斎写楽」と想われる存在をちらりと見せるところも面白い。写楽に関しては謎に包まれており、その正体は明らかにされていない
写楽が浮世絵師として活躍した時間はとても短く、1年に満たない。
最も有力な説としては阿波徳島藩主蜂須賀家お抱えの能役者・斎藤十郎兵衛(さいとう じゅうろべえ)となっているが、明確な答えがないためにいまでも謎となっている。
とはいえ、東洲斎写楽の浮世絵はすべて蔦屋重三郎の本に掲載されており、蔦屋重三郎と親しい関係であったと思われるのでなんともいえない。
この唐丸=東洲斎写楽 が成り立つかどうかは今日の放送の時代から10数年~20年ほど後になる
ただその一方で
今回で絵を書いた年齢的なことや幼い子どもが貸本屋で働いている
という2点から唐丸が「葛飾北斎」の可能性も十二分にあるので、なんとも言えないところ
葛飾北斎も生まれは明確になっていない……
ただ先述のとおり貸本屋で働いていたことは語っているが、こちらも歴史的には「だったらしい」レベルなので「べらぼう」の葛飾北斎のキャラクターポジションはどうなるか楽しみでもある。
ただ北斎の幼い頃の名前は時太郎/鉄蔵だったとも言われているので、このあたりも今後の楽しみになるかもしれない。
ちなみに喜多川歌麿の説もSNSで出てきているが、喜多川歌麿も出生は不明ながらも1753年生まれ…と言う説もある。
べらぼうの時代が1773年~(第4話は1775年)なので年齢的にすでに22歳となるので違う…のではないか?と思っているところ。
葛飾北斎は1760年生…といわれているので、1775年だと15歳…
唐丸が9歳…といってたので、東洲斎写楽説が一番可能性が高い気がしている。
江戸城のなかの話しはもっとややっこしい。
渡辺謙の演じる田沼意次は江戸城内でのパワーバランスで有利になるように田安賢丸の養子計画を進めるために妙案を画策するが、これがまたいかがわしさにあふれており、3話までの「いい人」感は皆無。
田安賢丸は後々松平定信となり後に老中となったときに、田沼意次が行った数々の政策を覆している。
これは先日のアメリカでトランプ大統領がバイデン前大統領の政策や方向性を根底からひっくり返しているのと同じ…と思ってもいいだろう。
この放送がトランプ大統領就任した週に、
後々トランプ大統領と同じように前任者(田沼意次)の政策をことごとくちゃぶ台返しする田安賢丸(松平定信)との遺恨が残るやり取りがOAされた…のも面白い。
第4話は初期の小さなターニングポイントといってもいい話だったので、横浜流星の活躍的なものはあまりなく、一つの試練回だったといってもいいかもしれない。
さらに第5話ではさらなる事件が起きる。
このあたりから数話はフィクション要素が多々入ってくるのかもしれない…。