032-永い言い訳(2016)
①【観たキッカケ】
数年前、試写会当てたのに仕事で観に行けず。。
確か樹木希林が出てきて良き夫婦の話した
とかって話聞いたなーと思いながら手を伸ばしました。
②【映画情報 】
人気作家の衣笠幸夫は、突然のバス事故により、長年連れ添った
妻を失うが、ちょうどその時不貞行為を行っており、涙すら出ない。
幸夫は悲しみにくれる悲しい夫を演じることしかできなかった。
そんな中バス遺族の集まりで、幸夫は同じ事故で一緒に旅行に行っていた
妻の親友遺族、大宮と出会う。幼い2人の子どもを遺して旅立った
妻の死に憔悴している大宮の様子をみた幸夫は大宮家へ通い、
兄妹の面倒を見ることを申し出る。なぜそのようなことを口にしたかは
幸夫自身にもよくわかっていなかったが…。
監督はゆれる や ディアドクター等
心情の変化を細かく推察させるような作品を良く撮ってる西川美和。
原作も書いており直木賞候補にも入っていた作品。
③【私見】
妻がいるのが当たり前になっていて
大事にすることを忘れてしまってる、
それどころか浮気までしてしまっている
というところから物語は始まる。
そんな状態なので幸夫は涙も出なければあまり深く受け止められず、
メディア向けの悲劇の夫を演じて
自分のきもちを誤魔化してしまうというのが全体通じて描かれます。
ところが主人公とは対局にある
ストレートに悲しむ遺族家族と一緒に生活する中で、
色々な罪悪感だとか劣等感から
自分がどうしていいのかわからなくなってしまう
不器用さが痛々しく伝わってくる作品。
なんか最近こういう小説読んでるような映画を全然観てなかった
(そういう見方ができてなかった)なーと感じました。
モックンや深津絵里の演技は勿論、歌手の竹原ピストルも、子役も、
かなりリアリティのある演技で、結構感情移入しやすい作品でした。
結局人生悲しいことが起こってもそれを抱えて、自分の中で整理して、
生きていかなければいけないんだなぁ
と言うことを思い知らされる展開に感じました。
そんな悲しみにくれている方や家族の大切さが鈍感になりつつある方に
是非観てもらえたらと思う作品です。
#シネクス発掘度7 /10
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