孤独を愛してみる
真夜中、突然思う。
もしかして今、
この世界に生きてるのはわたしだけで
他の全ては、生きてないかもしれない。
怖くなってテレビを見ても、
これはあくまでリアルタイムじゃなくて
本当は全部作りもので、
今こうして息をしてるのはわたしだけかも。
そんな風に考えてたら、
何もかもが怖くなってきて、
真夜中みたいに暗い心に
飲み込まれないように、フタをする。
朝になって、突然思う。
やっぱりみんな生きてるじゃん。
あの時間って、なんだったんだろう。
怖くもないし、寂しくもない。
カーテンを開ければ外は生きてて、
わたし以外のものが動いている。
「孤独」と上手く向き合えない。
一人の時間は好きなのに独りは嫌で、
いつも誰かに見られてると思いたくて、
本当は誰にも見られたくない時もあって。
そうやって考えてたら、
何もわかんなくなっちゃうから
自分のこと、嫌になっちゃうから
だから大事にしようと思って、
わたしを愛さなきゃと思って、
またフタをしようとしたんだけど。
なんとなくあの子に話してみたり、
読んだことない本を読んでみたりした。
どうやら、「孤独」もわたしなのである。
むしろ、孤独という名前のわたしであり、
わたし以外の全てにも、孤独は存在する。
何かを愛することを、意識するのが好き。
だから、孤独も愛してみることにした。
怖くなることも、寂しくなることも、
何もわかんなくなっちゃうことも、
自分のことを嫌になっちゃうことも、
何もかも全部まとめて
「愛おしい」と思うことにした。
無理矢理でもいいから、
抜け出せなくてもいいから、
上手くできなくてもいいから、
ちょっとだけ苦しいくらい、
強引にぎゅっと抱きしめることにした。
真夜中、突然思う。
もしかして今、
この世界に生きてるのはわたしだけで
他の全ては、生きてないかもしれない。
だったらそのまま、
わたしだけの世界でいい。
誰にも邪魔されない、
わたしだけの時間でいい。
どうせそのうち、朝が来ちゃって、
朝が来ちゃえば、愛されちゃうから。