【韓国ドラマ】『結婚作詞 離婚作曲』シーズン3 第8話まで見ました。女たち男たちの現在地は?
本作のシーズン1、シーズン2についてはいくつか記事を書いています。
マガジンDrama Club内を#不倫で見ていただくと出てくるかと思いますので、ご興味があればご覧ください。
シーズン3の第8話、ちょうど半分までを見ましたので、軽くまとめをして見ます。まず最初に言っておきたいのは、やっぱり俳優交代はかなり影響が大きいなということ。
配役変更について
病院長ユシン
あの、最もたちの悪い病院長シン・ユシン、完璧な妻サ・ピヨン(パク・ジュミ)に不倫がバレて、伝説の(?)一時間超の舌戦を演じたユシンの配役が変わってしまったのは痛い。イ・テゴンさんの、あの絶妙ないやらしさと貫禄が、シーズン3からのチ・ヨンサンさんだとちょっと物足りない。最初からそうだったなら別に悪くもなさそうなんですが、やっぱりこれまでのイメージがあるので… 体格が違うところも、結構大きいなという気がしています。あの、めちゃくちゃ頼れる頼もしい自慢の夫、というのが体格でも表現されていたと思うのですよね。あと、アミ(ソン・ジイン)との並びもどうも収まりがよくない。アミがこの人に夢中になっただろうか? って思ってしまいます。
弁護士サヒョン
情けない坊ちゃん弁護士のパン・サヒョンはソンフンさんからカン・シンヒョさんになりました。ソンフンさんより実年齢は若いのに、ソンフンさんのような若々しさというか初々しさというかがあまり感じられなくて、ちょっとイメージが違う… なんか分別ありそうな感じなんですよね笑 好きだからって無邪気に突き進む感じが全然しない。ソンフンさんの醸し出す“何にも考えてない感じ”がないんです。甘えるより甘えられる方って感じ。
ユシンの継母ドンミ
そしてユシンの継母だけど“まだまだ現役”感をギラギラ出してるキム・ドンミはキム・ボヨンさんからイ・へスクさんへ。イ・へスクさんは“病院長の奥様”感はありますが、ギラギラ現役感が足りない… キム・ボヨンさんの方が実年齢はかなり上というのは驚きです。ユシンも配役が変わってしまっているので、二重にしっくりこないところがあるかもしれません。
まあね、変わったもんは変わったもん、ということで我々視聴者は受け入れる以外にないのですけれどもね。
当初こんなに続ける予定はなかったのでしょう。いかにも撮りながら作って行く韓国ドラマという感じですね。嫌いじゃないですが、俳優は抑えておいて欲しい。笑
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シーズン3、第8話までのまとめ
男たちの現在地
さて、シーズン3は、まずは因果応報、自業自得的な内容から始まっています。
シーズン2の終わりには、もうその兆候がユシンと大学教授のパク・へリュン(チョン・ノミン)には現れていました。
ユシンは粘りに粘ったけど妻のピヨンを説得できず、望まぬ離婚に至りました。そうなるとアミとの関係も輝きを失ってきて、なんとなく生活も荒れてしまいます。アミに対してもドンミに対しても以前のような“ジェントルマン”ではいられなくなりました。シーズン3に入った現在、ストーリーの最前線からは退いていますが。何と無く投げやりな生活をしているように見受けられます。
へリュンは、ミュージカル俳優のナム・ガビン(イム・ヘヨン)との結婚へ向けて幸せいっぱいでしたが、突然振られてしまいました。シーズン3ではそのせいで顔面麻痺になってしまいます。それで弱気になって、元妻シウンに頼ります。それどころか自分勝手にも元に戻りたいと思い始め、「謝れば許してもらえるだろう」という甘い考えを持つようになります。しかしその期待は砕かれます(そりゃそうだ)。
サヒョンは、シーズン2では唯一順調でした。ソン・ウォン(イ・ミニョン)が妊娠し幸せの絶頂でしたが、シーズン3に入って出産したソン・ウォンが直後に死んでしまうという最悪の事態になります。幸せの絶頂期に最大の不幸に見舞われ、生きているのがやっとという抜け殻のようになってしまいます。
これで不倫をした男たちは皆、幸せとは言えないような状態に陥ることになりました。
女たちの現在地
一方、女たちは皆、俄然元気になってきて、それぞれの一歩を踏み出そうというところまで来ています。
これがまた、狭い世界で絡み合っちゃってます。
まず、教授へリュンと別れた放送作家のイ・シウン(チョン・スギョン)は、ラジオ番組の技術部長ソ・バン(ムン・ソンホ)から口説かれます。幼い時に会っていて、初恋の人だって言うんですよ。
シウンが離婚したことを知ったからでしょうね、いきなりキャラ変したかのように、静かにだけどグイグイ迫ってきて(嫌な感じではないのですけれどもね)、シウンもだんだんその気になって行き、ついには部長の求婚を受け入れます。
ところがこのソ・バン部長を、ラジオDJのプ・へリョン(イ・ガリョン)が、自分の離婚後に次の相手として狙っていたんですよね。だから密かに部長の誕生日パーティーを企画したのですが、その席で部長とシウンが付き合い始めたことを知り撃沈、プライドを傷つけられます。
私は部長はゲイなのかと思っていましたが、違ったんですね。初恋の人をずっと思っていた純情男だったというわけです。が、こういうのって実人生ではうまくいかないことも多い気がします。
このケースでは、再開してからずっと一緒に仕事をしていたので、その仕事ぶりからお互い人となりはわかっていて、部長の中のシウンのイメージもちゃんとアップデートされているのでしょうが、通常“初恋の人”の中身なんてほとんど妄想です。
まあ、40年もの間思い続けてその間何もなかった、というわけでもないのでしょうから、再会して過去の思いが再燃した、ということなのでしょう。それなら大丈夫なのかな。
そして唐突感が否めないのが、ピヨンのケースです。なんと部長の異母弟で財閥の御曹司ソ・ドンマ(ブぺ)から全力で口説かれるのです。
ドンマはそもそも特定の女性とは長続きしないタイプで、しかも一度別れたナム・ガビンと再燃し、結婚しようというところまで来ていました。そのせいで教授のへリュンはガビンから振られたのです。
なのにまたもガビンに別れを告げ、ピヨンに猛攻を仕掛けて来ます。ピヨンを“ゴルフ場で見かけて一目惚れ”した、その後病院でピヨンの叫び声を聞いてピンと来たというのです。第6話はまるまるほとんどがドンマの口説きシーンに使われています。これは本当にすごい。ピヨンvsユシンの伝説の舌戦のように、この口説きシーンにもたっぷりと時間をかけています。こんなの日本のドラマにないですよね。こんなの作れません。笑
それほど口説かれたら、プライドの高いピヨンも悪い気がしなくて、徐々になびいて行きます。
でもね、これ、大丈夫? 結構気になること言ってますよ、ドンマ。
40歳過ぎてたって子ども産めるでしょ? とか、娘のためにも仕事を辞めて家に入った方がいい、とか。
サプライズやらプレゼントやら無邪気なコスプレやら、ピヨンの好きそうなこと色々やってくれていますが、ねえピヨンさん、よく考えた方がいいですよ。
ここでまたことを複雑にしそうなのが、へリョンの存在です。へリョンは部長が脈なしとなると、今度はドンマを狙い始めたんですね。彼がピヨンを口説いているとも知らずに。へリョンはすっかり道化の役回りになってしましましたね。
そんなへリョンを、元の婚家の義父母は元サヤに戻って欲しいと考えています。へリョンも、母親を亡くしたサヒョンの子どもを不憫に思い、ミルクやオムツを持って行ってあげたりはしますが、「未練はない」と元サヤの可能性を否定しています。今のところは。
サヒョンはまだソン・ウォンを亡くした悲しみから立ち上がれず、両親のそんな思惑に気づきもしません。そりゃそうですよね。
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さて、この後どうなっていくのでしょうか。
もうどうでもいいような気もしつつ笑、引き続き見て行きます。
余談ですが、ユシンとピヨンの娘のシン・ジアを演じているパク・ソギョンさんの顔つきがもう子どもじゃなくなっていました。子どもって時期によっては短期間で結構変わってしまいますね。