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【日本ドラマ】2023年冬ドラマ短信7

2023年冬ドラマ、初回の短信7本目です。

1本目はこちら→2023年冬ドラマ短信1
2本目はこちら→2023年冬ドラマ短信2
3本目はこちら→2023年冬ドラマ短信3
4本目はこちら→2023年冬ドラマ短信4
5本目はこちら→2023年冬ドラマ短信5
6本目はこちら→2023年冬ドラマ短信6

今回は以下の4作について。

『罠の戦争』

『銭の戦争』『嘘の戦争』に続く戦争シリーズの第三弾。シリーズと言っても内容や登場人物に関連はありません。草彅剛さんが主演ということ、テーマが復讐ということ、主人公が特定の分野で驚異的な記憶力を発揮することが共通しています。
前ニ作は先日までTVerで配信していた時に見ました。『銭』は金融、『嘘』は詐欺の世界を描いていてなかなかおもしろい作品でした。『銭』は復讐モノに強い韓国ドラマのリメイクだったんですね。今U-NEXTで見られるので、あとで見ようとリストに入れてます。

さて本作の舞台は政治。たぶんおもしろいだろうなと思ってはいたのですが、視聴リストには入れていませんでした(なぜだろう?笑)。
主人公は衆議院議員・犬飼孝介(本田博太郎)の秘書の鷲津亨。“一度あった人の顔と名前と属性を絶対忘れない”人物です。まさに職業にぴったりの設定ですね。

第1話から鷲津は、20年間尽くしてきた犬飼から酷い仕打ちを受けます。犬飼や政策秘書・虻川(田口浩正)のゲスっぷりは戯画的すぎかもしれないけど、実は現実の政治家の方がもっと戯画的なのかも。
このシリーズの草彅さん、好きです。特に、復讐を誓うことになる、犬飼とのシーンの無言の演技は素晴らしかった。杉野遥亮さんの役どころも演技もいい感じですね。

犬飼の横暴な言動について妻の可南子(井川遥)が言った「あんなこと飲み込んじゃだめ」は前期のドラマ『エルピス』と同じ問題についての発言です。本作は違ったアプローチでこの問題を取り扱うようですね。

エンタテインメントな復讐ものとしておもしろい作品になりそうです。継続視聴決定。リストに入れてなくてごめんなさい。

『星降る夜に』

星降る夜に出会った遺品整理士・柊一星(北村匠海)と産婦人科医・雪宮鈴(吉高由里子)が、鈴が母(岸本加世子)を亡くし、その遺品を届けるという形で再会する。再会がやけに都合いいなあとは思うけど、むしろ最初の出会いの状況の方が不思議。でもまあそれも別にいいか。本作に限らずドラマにおける出会いは大抵都合がいいものですよね。

遺品整理士、というと韓国ドラマの『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』(2021)を思い出します。日本でも職業として存在するんですね。調べたら「遺品整理士認定協会」というのがありました。本部は北海道千歳市にあり、なんと養成講座まであります。
本作では、一星が個人的に遺族に遺品BOXを渡しているようですが、『ムーブ・トゥ・ヘブン』ではそれもサービスに含まれている形でした。

一星がろう者ということで、前期の『silent』と比較されるのでしょうけれど、これは全く違うドラマになると思います。

『silent』はとても小さな範囲(半径 5mくらいのイメージ)の、そこにいる人は全員知っている、みたいな世界観の話でした。主人公はその中でさらに自分と好きな人のことだけ考えている感じ。だからすごく“現代の若者”の話って感じがした。“地元で全てが完結する”ような。
この話をすると長くなりそう(だし、ちょっとネガティブになってしまいそうだから独立した記事にもしにくい)なのでここでやめておきます。

翻って本作はどうでしょうね。
産科医院と遺品整理会社、それぞれ人生の始まりと終わりに関わる現場を舞台としている時点で、半径5mでは済まないだろうな、とは思います。登場人物たちのバックグラウンドは様々なようですし。

鈴と母の回想シーンに、ちょっと泣けてしまった。母一人子一人で支えあってたんだなとか、鈴は過去に辛い思いをしたんだなとかをさらっとわからせるのが流石です。
しかし、お産のシーンはどうしていつも“痛い苦しい”が強調されるんだろう。その方がドラマチックだから、わかりやすいからでしょうか。誰もお産の清々しさ、気持ちよさを描いてくれないんですよね。これからそんなお産が出てくるといいのですが。この話も本筋から外れちゃうのでやめておきますけれども。

光石研さん、猫背椿さん、長井短さんとか私のツボを押してくるキャストが揃っているし、次回も見てみます。

個人的な話ですが、以前手話を勉強したことがあって、かなとか自己紹介だけはできたのですが、使う機会がないので忘れてしまいました。どんな言語も使わなければ忘れてしまいますね。

『夕暮れに、手をつなぐ』

ううむ。
主人公浅葱空豆あさぎそらまめ(広瀬すず)のファンタジックな人物設定にまずつまずいてしまった。大胆で強引、でも素直で感情豊か、突拍子も無いことをする、みたいな女の子に、どちらかというと落ち着いている男の子が振り回される、みたいな話は、そのそもそもの設定についていけない。

「あんたが、おいをこの世に繫ぎ止めるがよ」ってそんな唐突で強引な…
そして偶然にも海野音うみのおと(永瀬廉)と空豆は一つ屋根の下に暮らすことになるわけか。

これは様子見します。

『スタンドUPスタート』

深夜の30分くらいのドラマかと思いきや、フルサイズのドラマでした。マンガ原作のドラマ化。

投資会社「サンシャインファンド」社長で人間投資家を名乗る三星大陽(竜星涼)は、実は大企業三ツ星重工の次男。どういう理由からか、実家の傘から飛び出して投資家となっている様子です。この辺りはおいおいわかってくるのでしょう。

自称人間投資家、ってつまりスタートアップさせ屋かな?
スタートアップを題材にしたコメディ。だけどスタートアップに至る道に、すでにそれぞれのドラマがある、みたいです。

どういうスタイルで進んでいくドラマなのかわからないけれど、第1話ではメガバンクから子会社に左遷された林田利光(小手伸也)と毎日夫からモラハラされている主婦・音野奈緒(安達祐実)の話。仕事がうまくいってしまう、その過程を仔細に見せるものではないですね。スタートアップに踏み切る動機と勇気、そしてそれが成功するのを見せて、視聴者を元気づけるタイプのドラマかな、と。

原作が掲載されているヤングジャンプがジャンプの兄貴的存在だとすれば、ジャンプのスローガン「友情・努力・勝利」を多少なりとも踏襲していてもおかしくはなく、本作は割とそれに沿った作りになっている気がします。気軽に見て、軽く元気が出る、みたいな感じですね。
最近仕事に疲れているし元気がないので、次回も見るかも。

* * *

この短信シリーズも多分あと一回で終わりそうです(もしかしたら二回?)あー早く今期見るドラマ絞り込みたい。笑

それではみなさま、よいご視聴を。

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