記事一覧
Dear. 永遠のこどもたち
私の世界の終わりはとても素直なものだった。
きちんと理解出来たのだ、終わる事を。
全て受け入れた結果が今ここにある事実。
彼の耳に詰め込んだ戯言が、彼の身体に宿した私の全てがこの身を滅ぼした。
ただそれだけの事。
「神様なんていない」
神に仕える彼にそう言い続けたのは私だ。
見ていないなら何だって出来るでしょ、と唆し続けた。
私は彼の自制を崩す事が好きだった。
涼しく整った顔をクシャクシャにする
わたしが映画として見た『Tokyo Summer』(脳内で)
最近(脳内で)見た『Tokyo Summer』という映画がとても素晴らしかったので紹介したい。
あらすじの後には予告動画を載せているのでそちらも是非視聴してほしい。
《あらすじ》
一人娘の里香が結婚することになった。
里香が2歳の時に妻の今日子が急逝してから、穣一は一人で娘を育ててきた。
母が居ない家庭で長年寂しい思いをさせてきたが、里香は今日子によく似た明るく元気な娘に育った。
その里香が「お
“お茶代”7月課題 by.脱輪氏 「脱輪におすすめハラスメント」(Topic:美少女戦士セーラームーン)
脱輪さんこんばんは!
今日は好きなモノを存分に語っていいと聞きました。いやぁ、ガチでハラスメントして良いんですね?ホントに最後までちゃんと聞いてくれます??熱量が高過ぎてウザくなりそうだからいつも途中で話すの止めちゃう内容なんですケド良いですか…?私、バイト仲間だった時に何処まで話したことありましたっけねぇ…まぁ、最初から聞いてやって下さいよ。(以下ネタバレを多く含みます)
ではいきます!
(
“お茶代”5月課題 by.脱輪氏 「指定の書き出しで」(小説 『かの女』)
《かの女》
会話が有料化された。
理由や仕組みはまだ発表されていない。
とりあえず今日、いくら持って街に出ればいいのだろう?
財布を確認すると1万円札が1枚と5千円札が1枚、千円札が3枚入っている。職場までの交通費と食費を賄うにはまだ数日分あるな、と考えながら財布をズボンのポケットに突っ込んで、玄関のドアを開いた。
今となっては、会話の為の出費は滅多に起こらないので多くの予算は必要ない。それに自
“お茶代”4月課題 by.脱輪氏 「街をテーマに」
私が住む街には大きな湖がある。
それはいつも私の部屋から見えた。
今住んでいる家のリビングからも見えている。
この街で湖は、少し歩けばいつでも触れ合える距離感にある。幼い頃は転勤族の娘でどの街育ちか分からなかった私も、今ではこの地にしっかり根付き、年月を経た事によりこの湖をより身近な存在として感じる事が出来るようになってきた。
街はその大きな湖を「マザーレイク」と称しているが、いつの間にか感覚的
“お茶代”3月課題 by.脱輪氏 「好きな音楽家について」
『チリヌルヲワカ』
・これはすべて実話に基づいた物語
とある女の人生にまつわる話
(by.ある人生)
かつて、私はどうしようもない片想いをした。
相手は恋人であったが、彼の理想に近付けない悔しさと構ってもらえない寂しさを理由に小娘だった私は彼の元を去った。思い返せば彼の笑顔だけではなく、彼の言葉に、彼の生き方に、彼の好きなものにまで恋をしていたのに…間違いであった。
彼と共に生きられない悲しみ