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ちょっとしたミスで絶望してしまう

 今日、ちょっと、恥をかいた。
 ある品物を受け取りにお店に行こうとして、間違えて近くにある別のお店に入ってしまった。
 なまじ似たようなものを扱っているお店だったから、ほんと、分からなかった。
 お店の人は丁寧に、いろいろと調べたり連絡をしたりして、僕が入る店を間違えたことを教えてくれた。

 ものすごく恥ずかしかった。
 お店の人に迷惑をかけたなとも思った。
 でも、それだけだ。損をさせたわけでも傷つけたわけでもない。

 それでも、僕は帰り道、どうしようもなく、心が張り裂けそうになった。
 なんてことをしたんだ。こんな間違いをするなんてなんて自分は馬鹿なんだ。恥ずかしい。
 そんな罵詈雑言を無意識に吐き散らしていた。
 口で言わなくなっても、そんな思考が数時間は続いた。

 この剣幕に、自分自身でたじろいだ。
 たしかに大恥をかいたし、迷惑もかけたが、そこまで気に病まなくてもいいだろう、と。

 たぶん、これは、普段から無駄に緊張しすぎているせいだ。
 完璧であらねば。ミスをしてはならぬ。迷惑をかけるな。
 そんな風に、常日頃から自分を追い詰めているのだ。

 だから、余裕がなくなる。
 抑圧されたものがあふれて、ちょっとしたことで、爆発する。

 これは、危険だ。
 なにが危険かというと、ミスをしたときに、それを冷静にカバーすることができなくなるからだ。
 いや、それ以前に、ちょっとしたことで深く傷ついてしまうようになる。
 いつも、いつでも、ずっと。
 そうすると、心の健康どころではない。

 もっと、余裕をもって、おおらかに。
 でも、「いますぐにそうならないと」とか「そうならねばならない」とか、そんな風に重く考えていたら、逆効果。
 だから、そうありたいな、と、【ねがう】。
 もっと、おだやかになりたいな、と、【ねがう】。
 それだけでも、変化のきっかけにはなるんじゃないかな。

 ま、のんびりと、ね。

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