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駐在妻はなぜモヤモヤするのか-5つの理由を考察

はじめに

この『駐在妻のモヤモヤを紐解くnote』を始めたきっかけ、
それは私自身が駐在妻になってモヤモヤに苦しんだから。

私はNYに来て最初の丸一年、ほぼずっとモヤモヤしていたのですが、

・モヤモヤの原因を上手く言語化できない
・モヤモヤループから抜け出す解決方法が分からない

といった状況が続いていました。

駐在2年目の今、様々な行動・思考の積み重ねで ようやく負のループを
抜け出し始めているため、以前の私と同じようにモヤモヤしている駐在妻が解決の糸口を見出す一助になればと思い、noteに少しずつ書き記していくことにしました。

今回はそもそも『駐在妻は何故モヤモヤするのか』ということについて、
自身の経験等から5つの理由を考察しましたので、そちらをシェアしたいと思います。

モヤモヤしている駐在妻の方への新たな気づきとなれば幸いです。

駐在妻がモヤモヤする理由

①世間イメージと現実とのギャップ

『駐在妻』と聞いて、どんなことをイメージしますか?

『駐在妻=夫の仕事で楽しい海外生活が出来て、なんだかキラキラしてる』

実際海外に引っ越す前はそんなイメージをお持ちだった方も多いのではないでしょうか。私もその一人でした。

駐在帯同が決まったことを日本の友人に話した時も
『ニューヨーク駐妻って勝ち組じゃん!』
『アメリカ生活できるなんて羨ましい!』
といった反応がほとんどでした。

(こんな反応ばかりだったので、勘違い駐妻だと思われないよう
立ち振る舞いに気を付けねば、決して図に乗った発言をしないようにと、
この時期ものすごく言動に気を付けていました…笑。)

実際日本では駐妻のキラキラな部分にフォーカスするTV番組も見たことが
あったし、世間ではそういうイメージが根強いと想像しています。

そして実際にいざ渡米。

はい、駐在帯同している方なら皆さん同意してくれると思いますが
全くキラキラはしていません

旅行とは全く違い、日本に居た時と同じように日々の家事やらルーティンをこなし、ただの日常生活を送ります。

言語・文化の壁も大きく立ちはだかり、買い物すら満足に出来ず、
これまで持ってたプライドは一挙に砕け散ります。

そして頼れる家族や気の置けない友人も近くにいないため、圧倒的に
日本よりも孤独感を感じやすいです。

世間イメージとのギャップにショックを受けますが、日本にいる友人・家族は『羨ましい』『楽しそう』と思っている人がほとんどなので、
この苦しい気持ちを吐露する場がないという状況に陥ります。

(日本の友人には愚痴も言えないし、かと言って楽しい様子ばかり伝えたら
海外生活をひけらかしてると思われそう…そんな葛藤からプライベートのSNSアカウントはほとんど更新しなくなりました…)

駐在妻のインスタなどを見ると、アフタヌーンティーに行っていたり
色々な場所にお出かけした写真を載せていたりと、確かにキラキラな面も一部垣間見えます。

ただ、そこに見えているものは生活のほんの一部であり、実際は
日本の家族・友人に言えない感情を分かち合うために駐妻同士で
たまの息抜きをしていたりといったケースがほとんどだと思います。

ただ必死に生きている(何なら日本にいた頃より大変!)だけなのに
世間のイメージはそうではない部分もある。

そんなところにモヤってしまう駐在妻は多いのではないのでしょうか。

②環境変化のせいで、自分を無力と感じやすい

日々の食料品の買い物、郵便局で荷物を出す、電車やバスに乗る、
子供の学校の先生と話す etc.

日本であれば、皆さんどれも当たり前にできていることだと思います。

でも海外で生活すると、最初は『こんなことすらも上手く出来ない』
といった状況が否応なしに多発するのです。

出来ない・失敗の経験をするたびに無力感に苛まれ、
その結果として自己肯定感の低下に繋がることもあります。

別に自分のレベルが下がったわけではないのに、周りの環境が変化したせいであたかも自分のレベルが落ちたかのように感じてしまう

今となっては『環境のせいであって自分のせいではない』と思うことが
出来ていますが、渡米してしばらくはそう思えず、いつも
『自分の力不足だから』で全て片付けてしまっていました…

日本にいるときと比べて出来ないことがあるのは当たり前なのに、その現状を受け入れられなくてついモヤモヤしてしまうのです。

③至るところで感じる窮屈さ

もしかしたら「窮屈さなんて感じてないよ」という方もいるかもしれませんが、わが家含む多くの身近な日本人家庭の大半が経験しているのが
至るところで感じる窮屈さです。

一つはお金の面、もう一つは生活自由度の面。

お金に関して、駐在妻は日本でのキャリアを中断して専業主婦となってこちらに来ているパターンが大半ですので、基本的に夫が現地で稼いだお金を使うことになります。

(たとえ日本に自分の貯金があったとしても、それを海外送金するとなると送金手数料も高いし、現地での口座開設が必要になってくるなど色々厄介)

そうした結果、自身のお金の収支が全て配偶者に把握されることに。

把握されたところでお金の使い道についてあれこれうるさく言ってくるか
どうかは各家庭それぞれだと思いますが、そもそも収支を把握されること
自体が窮屈さを生み出している
と私は感じます。

別に夫に隠れてコソコソしたりブランド品を買ったりしたい訳ではないのですが、それでも常に把握されていることがなんだか窮屈…
(一つのきっかけにすぎませんが、この窮屈さも現地で仕事を始めた理由の一つです)

二つ目の生活自由度

これは国によるし、ニューヨークよりも生活自由度がない国・地域は
いくらでもあると思います。一人で外を歩ける時点で恵まれていると思わないといけないのかもしれません。

(ある新興国に駐在帯同していた友人は、平日の外出はアパート併設のショッピングモールのみ、外の移動は全部タクシーなど、ニューヨークと桁違いに不自由な生活をしていました。)

でも考えてみて下さい。

日本で当たり前に乗っていた地下鉄も、治安面から乗る時間帯・路線を選び、乗っている間もずっと緊張感が抜けない。

美味しいレストランや行きたいお店があっても、治安面・物価面などを理由に諦めることが日本よりも多い。

大前提に、どこ行っても日本語が通じない。

一つ一つは小さな不自由かもしれないけれど、こういうことの積み重なりが
生活の自由度を下げ、結果として窮屈さを感じる
ことになります。

でも最初の頃は毎日異国で生活するのに必死すぎて、こんなことすらも俯瞰して見る・分析することが難しいです。

結果として、原因が分からない窮屈さに苛まれ、なんだかモヤモヤしてしまいます。

④受け身になりやすい環境

夫(配偶者)の仕事の都合で基本的には『夫についてきた』駐在妻。

自分の意志で異国に生活している訳ではないので、どうしても受動的・
受け身になりやすい
と思います。

日本でバリバリ働いていた方ですらも、駐在帯同して自分軸を見失ったり、主体的に動けなくなる事例はよく聞きます。

私自身は専業主婦歴も長かったので、日本にいた時も受け身であることが多かったと自覚してるのですが、それでもニューヨークに来てから更に自分を見失ってる感があり、長らく精神的に苦しい時期がありました。

自分軸を見失うと、いわゆるアイデンティティロスに陥りやすくなります。

アイデンティティロス、こちらで帯同されている方と話しているとよく話題にのぼるワードです。

自分軸を取り戻すために沢山本を読んだり、先が読めない中インスタグラムでの発信を頑張ってみたり、短期のコーチングを受講した話は、私のInstagramのこちらの投稿にもまとめています。

⑤キャリアを築く同年代への嫉妬と焦り

出産を機に専業主婦となった私。

子供が小さい頃には育児と向き合う日々に幸せを感じていたし、バリバリ働くよりも自分はこの道を選んで正解だったと信じていました。
(今も未就学期に子供と一緒にいたことに一切の後悔はありません)

日本で専業主婦をしていた頃には同じ境遇の専業主婦(もしくは育休中など)のママ友と時間を共にしていて、かたや同年代でバリバリにキャリアを築く友人と会う機会は生活リズムのズレから減っていたように思います。

しかしニューヨークに来てからというものの、夫の同僚など同年代の方と接する機会がまた増えました。
(駐在はコミュニティーが狭いので、日本人同士の距離が近くなり、ホームパーティー・BBQなど家族ぐるみでの付き合いが増えがち)

そこで自分と同年代でバリバリに働いている女性とも久しぶりに接する機会があったのですが、仕事のことを話す姿を見ていたら自分の遥か先を歩いているような人に見えてしまい(※女性でNYの駐在員となっている時点で優秀でありバリキャリを外から期待されているというのもあると思うのですが…)何とも言えない複雑な気持ちになったのを覚えています。

人生はトレードオフで、そういったキャリアを捨てた代わりに今こうして
子連れで帯同でかけがえのない経験も沢山させてもらっていると思う反面、『私はこのままずっと主婦という道を進んで大丈夫なのかな』と急な
不安感に襲われました。

特に渡米当初は『自分は何もできない』と卑屈になっていたこともあり、
自分に持っていないものを持っている方たち(=自分の夫含む、仕事の場で評価を得られる人たち)に対して一種の嫉妬のようなものを抱いていたのかもしれません。

とは言っても状況はすぐに変えられる訳ではないし、海外で夫や子供を支えるという妻・母としての大事な仕事もある。

異国だから日本以上に行動に移しづらい…

そんなこともモヤモヤする要因だったなと今になって分析しています。

モヤモヤを分解する大切さ

さて、今回は自身や周りの経験も踏まえながら、『駐在妻がモヤモヤする理由』を5つ考察してみました。

「あ、私のモヤモヤはこれかもしれない!」と思うものはありましたか?

モヤモヤの原因が分かると少しすっきりするし、現状打開のために何が出来るか考え、次の行動に移すことが出来ます

海外生活に慣れるまでは正直こんなことを考える余裕すらないといったところだと思いますが、落ち着いてきたら自分とゆっくり向き合い、モヤモヤしている場合はその原因を分析してみるのも良いと思います。

解決方法は人それぞれかと思いますが、私の場合には最終的に自分と向き合う『自己理解』に真剣に取り組み、現在はアメリカ現地での仕事に挑戦中です。

アメリカで仕事を始めるまでに取り組んだこと全てをまとめたnoteはこちら

まだ自分のベストな姿は今現在も模索中です。

もっと良い状態になれるよう、興味関心向くことに色々取り組んで
いつかモヤモヤが完全に晴れる日が来たら良いなぁなんて思っています。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。

このnoteは、自分自身が渡米1年目にモヤモヤで苦しんだ経験を踏まえ、
同じような方が解決の糸口を見出す一助となればと始めました。

一駐在妻の経験にはなりますが、お役に立ちましたら幸いです。

一人でも多くの駐在妻のモヤモヤを紐解けるよう、できる発信を続けて参ります。

こちらのnoteではモヤモヤの紐解き、インスタグラムではアメリカ生活情報や現地で学んだ英語を発信中です。

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