散文詩
毎晩、柔らかくない錠剤を飲み込む苦痛が、未来を柔らかくしてくれるんだっていつも君から救ってくれた
助手席の窓をしたたる雨水が 星みたいでさ 私はずっと都会にいるから星が流るる記憶がなくて ずっと想像で会話している 想像で君をみている 想像で祈っている 想像で 想像で ずっと 想像で愛をしている 想像で 傷ついているのは本当で
殺した(殺した?)そう殺した(なにを?)文章を(恋?)
違う違う(それはなに?)恋のようなもの
君が元気だった頃のアルバムを昨日燃やしたんだ 昨日の花火みたいだった 炎がずっと尖っていて 違うよ この腕の傷は 昨日の花火にやられたんだよ
僕の町は坂がたくさんあってどれも僕の足を大切にしてくれている 地下鉄は静かで風は強い 改札は出会いと別れに恵まれていて 天井は木で作られているんだ いつもケーキができたてで ATMに人はいない 人々は詩を愛していて 夢の中でさえ手をつなげないんだ これは全部告白なんだよ?
文字が越えられない感情 手を繋ぐまでの不安定な指先に触れていたい 語られすぎた愛の中でまだ見つかっていない感情の言葉を ずっと探していて 意外と簡単に見つかるんだ 例えばいつものスーパーのいつもの牛乳の隣にある牛乳パックの裏側とかね まだその場所についていない名前を ずっと探している