【痛くなくても!】親知らずを抜いた方が良い理由4つ
友人に歯医者に行っている?と聞くと、高確率で
「行ってない…。行かないとなぁと思ってるけど。」と返ってきます。
行く必要性を感じているのに、行かないのは痛みがないからでしょうか。
この記事では、痛くなくても親知らずを抜いた方が良い理由を解説します。
親知らずがお口に残っている方は、ぜひ最後までお読みください。
親知らずとは
親知らずが生えるのは、10代後半から20代前半くらいです。
奥歯のいちばん奥の、狭いスペースに生えてきます。
専門用語だと「第三大臼歯」か「智歯(ちし)」と呼ばれています。
親知らずが生える時期は、永久歯の中でもっとも遅いため、親も生えてきたことを知らないという意味で「親知らず」という言葉も、一般によく使われています。
あなたは親知らずがありますか?
親知らずは、歯の中で、退化傾向の高い歯です。
もともと親知らずは1本もない方や、歯はあるけど極端にサイズが小さい方など、個人差が大きいです。
また、スペースが足りず半分埋まったままの状態(埋伏歯)や、上手く生えられずに傾いてしまう、などの異常もよく起こります。
親知らずが与える影響4つ
➀虫歯・歯周病が出来やすくなる
親知らずがあると、その周囲の歯に虫歯や歯周病ができやすくなります。
虫歯や歯周病の原因は、歯磨きで落とし切れなかったプラークです。
親知らずは歯ブラシが届きにくいため、プラークが多量に溜まって虫歯や歯周病になりやすいです。
特に半分だけ生えている(部分的に歯茎が被ったまま)場合は、より清掃性が悪いと言えるでしょう。
お口の中は繋がっているので、親知らずにプラークがたくさん溜まっていると、やがてはお隣りの歯にも、むし歯や歯周病をつくってしまいます。
➁周りの歯を押して、痛くなることがある
親知らずが手前の歯を強く押している状態が続くと、痛みが出ることがあります。
これは強い力で押された部分は、歯根膜(歯と骨の間にあるクッション)に炎症を起こして痛みがでるからです。
親知らずは歯並びの中で最後に生えてくるので、スペースが足りないと周囲を押しのけながら生えてきます。無理やり生えた親知らずの周りで、歯根膜炎の痛みが生じることがあるでしょう。
➂口臭の原因になる
口臭は、歯や舌についた汚れや、歯周病が原因であることが多いです。
親知らずの周りは、プラークが残りやすいので、口臭の原因になりやすいです。
歯周病は、歯周病菌が繁殖して、その代謝産物として強い臭いの成分を発生させます。
歯周病の口臭は非常に独特なイヤ~な匂いで、
「野菜や卵が腐ったようなにおい…」と表されることが多いです。
親知らずの周囲はプラークが溜まりやすいため、重い歯周病になる方が多くいます。それがイヤ~な口臭に、つながることがあるでしょう。
④噛み合わせが悪化する
親しらずはもともと整っていた歯並びを、悪くすることがあります。
なぜ歯並びが悪くなるかというと、狭いスペースに無理やり生えることで、手前の歯を移動させる力が働くためです。
昔は歯並びが良かったのに、親知らずが原因で、大人になってから歯並びが悪くなることも起こります。
また親知らずが生えると、噛む力のバランスが悪くなることがあります。
噛むバランスが悪い状態で、一部の歯に過剰な力が加わると、歯が揺さぶられて、歯周病を進行させる要因にもなってしまいます。
しかも嚙み合わせを悪化させるのは、生えている親知らずだけではありません。歯茎の中に埋まったままでも、手前の歯を押して噛み合わせを悪化させることがあるので要注意です。
抜歯するなら 早い方が良い!
親知らずが悪影響を及ぼしている時は、早めに抜歯をした方が良いでしょう。可能ならば20代までに抜歯をするのがよいと言われています。それは加齢とともに、歯や歯茎の弾性が乏しくなり、抜歯の難易度があがりやすいためです。特に、女性は妊娠中に歯茎が腫れやすくなるので、それより前に抜歯をしてしまうのがお勧めです。
抜歯後は出血や腫れがおこるため、大事なイベントの直前に治療予定を入れないように、気を付けてください!
通院回数については、3~4回必要な場合があります。
もし傷口を縫う必要が無ければ、もっと少ない通院回数で済むでしょう。
親知らずを抜いた後には穴が残りますが、通常は30日程度で歯茎のへこみが気にならない状態になり、100日程度で顎の骨まで完全に回復と言われています。
親知らずの抜歯が必要か、診断してもらいましょう
では、あなたの親知らずは抜歯をした方がよいのでしょうか?
お口の中の状態や今後の治療予定によって、抜歯するべきかどうかは変わります。歯科医師に相談することをお勧めします。
まとめ
親知らずが周囲に与える影響を解説しました。
「たまに奥歯が腫れる」「親知らずが半分だけ生えている」という方は、親知らずが悪さをして、その他の歯まで病気にする可能性があります。
抜歯が必要かどうかを、歯科医院で相談してみてくださいね。