残り福
昨日のお昼休みに
じゃんけんした。
いつも、同じ派遣社員である
隣の部署の4人と私で
お昼休みを過ごす。
OLさんみたく
片手にお財布持って
外食しに行くような
小洒落た飲食店は近辺に無い。
社食で、持参した
お弁当を食べるのだ。
ことの発端は、
42歳(2才男児の母)の
同僚(以下A)が持って来た
チョコレート!!
日曜日は何事も無く過ぎて、
月曜日も何事もなかったかのように
やり過ごそうとしていたのに…
バレンタインという
日本に根付いてしまった文化は
私を決して見逃してはくれなかった。
A「好きなの選んで♪」
B(中学3年と2年男子の母46歳)
「私、残り福でいいわー」
携帯のバトルゲームに夢中のBがそう言うが、
C(元保育士28歳独身)
「私、どれでもいいです」
D(沖縄出身36歳3才女児の母)
「私も」
そして、
Eの私(中学2年男子の母・年齢不詳)も
「じゃあ私コレがいい!」と
無邪気な掛け合いなどは出来ないタイプ。
遠慮の塊のごとく皆フリーズした。
入社順に並べると
C、E、B、A、D
でも最年長Bさんの発言はいつも強い。
B「ところで何味があるん?」
A「ストロベリー、ゆず、
ヘーゼルナッツ、抹茶、
ピスタチオ」
B「じゃあ私、
ヘーゼルナッツか
ピスタチオやな!
ゆず以外ならいいかなぁ。
誰が『残り福でいい』って
言うたんやって感じやな(笑)」
ひとりツッコミ&誘い笑いも虚しく、
誰も選べない状況に
結局「じゃんけんにしよー。」となった。
これなら、恨みっこなしだ。
その前になぜBさんは
ゆず以外ならいいのか?
それは、チョコレートとの相性だと語る。
「オレンジが入ってるチョコレートは
ありやと思うけど、
ゆずはちょっと違うねんなぁ」
普段から自分の本音をバシバシぶつける
たぶん5人の中で一番気が強いBさん。
せっかく「友チョコだから♪」と言って
嬉しそうに持って来てくれた
Aさんは何も言えない様子。
(このBさんの一言で皆の選択肢から
ゆずは瞬時に外されただろう。
大体、過去に食べた事あるならまだしも
Bさんも、この挟んであるタイプのチョコは
初めてだろて…私は思った)
まぁ
気を取り直して
じゃんけんぽん!
1抜けはC→ストロベリー、
2番はB→ピスタチオ
3番はD→抹茶
残ったのは、
ヘーゼルナッツとゆず。
提供者Aさんは
じゃんけん不参加。
ある意味、最下位Eの私は、
迷わずゆずを選んだ。
普段からじゃんけんは、すこぶる弱い。
しかし、残念ながら
この5種類の中に私が
欲しい味はなかった。
なぜなら、
私はチョコレートが苦手なのだ。
だからゆずを選んだ。